第一章 [ 胎 動 ]
五話 この世界の現実
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貴方達すぐにこの場を離れます。全速力で目標ポイントに向かいましょう」
そう指示を出した。たしかにあんな馬鹿でかい音を立てれば周りの妖怪がここに集まってくる。
その全部と戦える訳も無いので全力で逃げよう!という訳だ。
「虚空、後で嫌って言うほど始末書を書かせてあげるわ」
「何で?嫌だよ面倒くさい!」
「文句なんか聞かないわ!」
「いや、横暴だろ!」
「うるさい!馬鹿!誰の所為でこの状況になってると思ってるのよ!」
森の中を喧嘩しながら飛ぶ僕等を見ながら後ろに付いてきている三人は溜息をついた。
□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■
森の開けた場所に結界を張った野営地が出来ていて見渡せばあちこちに疲れきった顔をした新人達が倒れている。
「おう、虚空、美香着いたか!」
僕達の姿を見つけた庵さんが声を掛けてくる。
「連隊長、朔夜分隊ただいま到着いたしました」
そう言って庵さんに敬礼する。
「ご苦労、そういや途中で爆音が聞こえなかったか?」
「知っています。犯人はコイツです」
僕を指差しながらそう報告する。事実だけど。
「…おいおい、マジで気をつけろよ?」
「わざとじゃないんです…」
「そんな言い訳が通用するとでも?」
思っていません。はい。
「まぁいい、とりあえず休んでろ」
そう言い残し庵さんは別の隊員の所に向かっていった。僕達は言われた通り休む事にした。戻る時は連隊規模だが何があるか解らない。
「はぁー誰かさんのせいで無駄に疲れたわ…」
「悪かったよ…帰ったら皆に奢ります」
「じゃぁ許してあげる」
美香がそう言うと三人も頷いてくれる。これからはもっと気をつけよう。そう心に誓うのであった。
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