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東方虚空伝
第一章   [ 胎 動 ]
四話 その出会いは…
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その辺で」ってお兄様!」

 お説教に泣きそうになっていた輝夜を放っておけず口を挟む。

「まぁ遊びたい気持ちって分かるしさ。それに輝夜も反省してるだろうし」

「はぁ、解りました。今回はお兄様に免じて許しましょう」
 
 息を吐き出し安堵する輝夜。袖で目元を擦るとこっちに寄ってきた。

「すごいわ!あの永琳を鎮めるなんて!」

 鎮めるって永琳は火山か何かか?本人目の前にしてよく言えるな〜。

「もうこんな事するなよ?いろんな人に迷惑がかかるんだから」

「うー、分かったわよ、じゃあ代わりに虚空あなたが私の遊び相手になりなさい!」

「……友達いないのか?」

 つい聞いてしまった。聞かれた本人は目を逸らす。次に僕はムツミさんを見る。微妙な苦笑いを浮かべていた。

「はぁ〜、たまにで良ければいいよ」

「なんでたまになのよ!」

「姫様、お兄様は外壁守備隊の隊員なんです」

 永琳がそう説明してくれる。相手をしてあげたいけど本当にあまり時間は作れないのだ。

「そうなの?なんか弱そう…」

 前言撤回!相手なんかするもんか!

「まぁいいわ、たまにでも。ただしその時はちゃんと一日わたしに付き合うこと!いいわね!」

 お姫様はそう命令してくる。はぁ、まっいいか。

「分かりましたお姫様…約束だ」

 僕がそう言うと満面の笑顔を見せてくれた。
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