DEAR KABY
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イ・ブレイク》!」
「見つかったーっ!」
「こんなにあっさり見つかっちゃっていい訳!?」
「おおっ!」
お目当ての本が見つかった事に喜ぶ4人。
「さて、燃やすか」
「簡単だったね!」
手に炎を灯して燃やそうとするナツの手から、また本を奪い取るアルカ。
「何すんだよ、アルカ」
「悪いけどこれは燃やす訳にはいかねぇ」
「でも燃やすのが仕事だぞ」
「あのなぁっ・・・!これはケム・ザレオンが書いた文化遺産で・・・」
「ケム・ザレオン!?」
アルカの口から飛び出た名前にルーシィが反応する。
「あたし大ファンなのよー!うっそぉ!?ケム・ザレオンの作品、全部読んだはずなのにー!未発表作って事!?」
「らしいな。俺もケム・ザレオンの作品は全部読んだがそんな本見た事ねぇ」
「いいから早く燃やそうぜ」
「だから!ダメだっつってんだろーが!この本には・・・」
アルカが何かを言いかけた、その時だった。
「なるほどなるほど、ボヨヨヨヨヨ・・・貴様等の目的は日の出だったのか。泳がせておいて正解だった!我輩って賢いのう。ボヨヨヨヨ」
床を突き破り登場したのは、この屋敷の主エバルー。
「ホラ・・・もたもたしてっから!」
「ご、ゴメン・・・」
(この屋敷の床ってどうなってんだろ)
まぁ、ハッピーの疑問も解る。
アルカはエバルーを真っ直ぐに睨みつけていた。
「フン・・・魔導士どもが何を躍起になって探してるかと思えば・・・そんなくだらん本だったとはねぇ」
「くだらん本?」
依頼主が200万も出して破棄したい本を、所有者までもがくだらないと言うとは・・・。
「も、もしかしてこの本、貰ってもいいのかしら?」
「いやだね。どんなにくだらん本でも我輩の物は我輩の物」
「ケチ」
「うるさい、ブス」
低レベルな言い争いをするルーシィとエバルー。
「燃やしちまえばこっちのモンだ」
「ダメ!絶対ダメ!」
「ルーシィ!仕事だぞ!」
「じゃ、せめて読ませて!」
「「「「ここでか!?」」」」
予想外すぎるルーシィの言葉に全員がツッコむ。
「ええい!気にくわん!偉ーい我輩の本に手を出すとは!来い!バニッシュブラザーズ!」
エバルーが叫ぶと、背後の本棚が音を立てて開く。
なぜか本棚の横には「隠し扉」「御開帳」の文字。
そこから現れたのは2人組の男だった。
「やっと仕事の時間か」
「仕事もしねぇで金だけもらってちゃあ、ママに叱られちまうぜ」
「グットアフタヌーン」
「こんなガキ共があの妖精の尻尾の魔導士かい?そりゃママも驚くぜ」
そう言う2人の男の腕には、狼のような紋章が付いていた。
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