DEAR KABY
[13/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
けたわよっ!多分ね」
「多分かよ」
「てゆーかアンタ何で家・・・気づいたの?」
「ん?アイツらの匂いと家の匂いが違った。普通気づくだろ」
「あたしは獣じゃないからっ!」
作家の息子が全員金持ちとは限らない。
「あの小説家・・・実はスゲェ魔導士だよな」
「あい・・・30年も昔の魔法が消えてないなんて相当の魔力だよ」
「若い頃は魔導士ギルドにいたらしいからな」
「そしてそこでの冒険の数々を小説にしたの。憧れちゃうなぁ〜」
「やっぱりなぁ〜」
ナツが意地悪そうな笑みを浮かべる。
「前・・・ルーシィが隠したアレ・・・」
アレ、とはこの仕事に行く前にルーシィの家で見つけた紙の束の事だ。
「自分で書いた小説だろ」
「やたら本の事詳しい訳だぁ〜!」
「なるほど、そりゃ他人に見せたくないわな」
それを聞いたルーシィの顔が赤くなる。
「ぜ・・・絶対他の人には言わないでよ!」
「何で?」
「いい趣味だと思うけどなぁ」
「ま、まだヘタクソなの!読まれたら恥ずかしいでしょ!」
「いや・・・誰も読まねーから」
「それはそれでちょっぴり悲しいわっ!」
・・・時を少し前に戻そう。
ナツ達がカービィから31年前に起こった事を聞かされていた頃、同じシロツメの街でもう1人の魔導士が仕事をしていた。
「殴り込みか!?」
「生きて返すなーっ!」
「相手は小娘1人だ!どうって事ねぇ!」
ここはシロツメに本拠地を置く魔法盗賊団。
メンバー全員が魔導士なのが特徴の1つだ。
旅の商人や力の弱い女を狙う悪質な奴等で、金が入るのなら暗殺だってやる。
もはや闇ギルドに近い存在なのだ。
「・・・愚かね」
ふぅ、と溜息をついて腕を振る。
一瞬時が止まり、盗賊たちは全員まとめて吹っ飛ばされた。
「ぐおっ!」
「がはぁっ!」
「な、何だ・・・この小娘は・・・」
倒れ血を流す男たちを見下ろす少女は、口を開いた。
「アンタ達に3つの選択肢をあげる。『評議員に捕まる』か『私の視界から消える』か・・・『私に半殺しにされる』か」
「ひっ・・・ひぃっ・・・!」
「選びなさい」
そう言う少女の瞳は、感情がこもっていないかのように冷たい。
「こ、この小娘・・・この3つの選択肢・・・間違いねぇ・・・コイツが、あの・・・!」
「うるさい。選択肢以外の言葉を発しないで」
「うがっ!」
少女の手から勢いよく何かが発射され、男は吹き飛ぶ。
はぁ、と溜息をつくと、少女の目が光った。
「そう・・・答えないのね?なら私が決めるわ、アンタ達の『罰』を」
その言葉を言い終わったと同時に、辺りに悲鳴が響く。
悲鳴が聞こえなくなった時、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ