暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
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Cross story The end of world...
―Last Battle ―亡国の王女
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ただろ」
「……そ……あ、いや。当たり前だろ、あれは」

一瞬、そうだっけ?と言いそうになるが、そう言えばそんな事もあったかと思い起こす。戦いにおいて貸しは忘れても恩は忘れるな、という何代か前の御当主が残した格言をやたら現当主である祖父が用いるので気にもしていなかった。

「……なら、俺も当たり前の事をしただけだ」
「……そっか」

一番無愛想に見えるが、実は一番仲間思いなのはリンなのかもしれない。最初の頃は(特に)俺を警戒してた感があったが、二層の階段前で俺の不注意を諫めてくれたのはリンだ。結果的に大した事は無かったが、俺の不注意はリンや他の仲間も巻き込んだかもしれないのだ。
そんなリンにこれ以上迷惑を掛けるのは良いことではないが、今動ける中で一番冷静で頭が回るのはリンだろう。だから、あえて頼む。

「……リン、3分で回復する。そうしたら、俺はユニークスキルを使う。それまで、頼めるか?」
「余裕だ。が、そっちに余波行ったら自分で何とかしてくれ」
「お、おう……」

俺の微妙な返事を聞くと、リンは前線へ戻っていった。




______________________________________________




前線では階段上から魔女が俺達を睥睨していた。

「待たせたな」
「レイにーちゃん大丈夫?」
「多分軽い脳震盪か、三半規管にダメージ。だが、本人曰く3分で回復するそうだ」
「……無理じゃないか?」
「さあ?気合いだろ、そこは」
「「えー……」」

ここへ来てまさかの気合いだろ発言。存外、彼も適当なのかもしれない。

「はあ……1人脱落か。まあいい。時回廊(タイムコリドー)時空記録(アカシックレコード)の同調率を上げるには激しい感情の力が不可欠たが……3人でも4人分位は何とかいけるか」

何やら訳の分からない事をブツブツと言った後に金髪ウェーブを肩の後ろに払うと、本物の重圧を放ち始める。

「…………っ!!」

ギリッと歯を喰い縛ってそれに耐え、得物を構える。
両隣でレンとゲツガが臨戦態勢に入り、準備が整ったのを確認し、目線で合図。

直後、普段の彼に似つかわしく無く、低姿勢で階段を滑るように駆け出した。

「ははは!猛るな猛るな。勢い余って殺してしまうぞ。……だが、それもいいな」

魔女はさっきの幻体と同じく紺色の剣を取り出すと、リンと斬り結んだ。暫しの拮抗の後、軽々と吹っ飛ばされたリン、いや、まるで世界に向かって宣言するかのように魔女は言い放った。



「良いだろう。少し相手してやる。《第4世界アルクトスの王女》にして《夢幻世界の創造主》、《永遠の魔女》アリス=リデル。貴様等の儚い生き様、見せてみろ!」


大きなこの
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