暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の十字架
〜共闘〜
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「ミストガン、お前のその杖一本かしてくれないか?」

ファントム最大の支部を前にして俺とミストガンは足をとめた

「・・・?別にかまわんが・・・」

数ある中からミストガンは一番シンプルで扱いやすい杖を手渡す
俺はそれを受け取って自分の魔力を流し込んだ

「・・・すげぇ杖だな。俺の魔力吸ってもびくともしねぇ」

マスクの下なので口の動きはわからなかったが、ミストガンは少し微笑んだ

「で、それは何に使うつもりだ?」

「簡単だ。この杖を媒介して俺の魔力をぶちまける」

本来ならそのまま打ち出すが、何かしらの物質を媒介させることで俺の衝撃は威力を増す
そのために杖を借りたのだ

「んじゃ、ここの支部に向けて打つからミストガン、一歩下がれ」

静かにうなずき一歩後ろに下がった

「ふぅううぅぅう―――・・・」

杖に魔力が集まっていく
勿論、双無だ

「・・・三十魔法陣・倍加」

俺の魔法の軌跡上に魔力増加の魔法陣を展開してくれた

「助かる。さて、派手に行くぞ!!」

「双無・羅刹御神楽!!」

杖から放たれた魔法はミストガンの魔法陣を通って真っ直ぐに支部を打ち抜いた
白煙が舞いあがり、視界がおおわれる

「・・・」

「・・・魔力はまだ残っているぞ?クルス」

確かに魔力の反応は残っている。しかし、そんな事想定済みだ
なぜなら・・・

「・・・そういうことか。この戦闘マニアめ」

ミストガンは呆れたような声を漏らして杖を構えた
俺も腰を落とし、視界がクリアん身なるのを待つ

「誰だかしらねぇがファントムに喧嘩売るとはいい度胸してんなぁ!?」

いまだ見えない視界の奥から図太い声が響いてきた

「頃合いだな、ミストガン!」

「二重魔法陣・風雅!」

俺とミストガンを中心に風が舞い起こり、あたりの白煙を吹き飛ばす
そしてクリアになった視界の先にはそれぞれ戦闘態勢になった魔道士の群れ
数は相当な数だが、所詮は雑魚。一人ひとりの魔力が低い

「たった二人!?」

「死にたがりだなー」

「楽にしてやるか♪」

各々舐めたこと抜かしてやがる
俺は両手を上にあげた

「は?降参かよ!」

・・・・・・・・バカか

「双務・天ノ怒!」

右手から白、左手から黒の魔力が打ち出され、空へと舞う。そして上空で混じりあい弾けて降り注ぐ

「な、なんだ!?体が・・・!?」

俺の魔力素を浴びたところがとてつもなく重くなり、ファントムたちは地面にたたきつけられる

「THE・END」

指を鳴らす
その衝撃は魔力素を通じて直に体内に響き渡り、骨を砕いた

「ぐぎゃああぁああぁあ!!?」

外見上、全く
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