五十一話 憎しみの光
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スランはシン達と共にブリーフィングを開いて作戦の概要を説明する。
「正直に言ってしまえば戦力を分散するのはあまり好ましい事態ではないが、俺たちの戦力が限られ、敵の兵器がいつ再発射されるか分からない以上、この作戦がベターだ」
作戦内容はいたって単純。二隻による奇襲で敵部隊を混乱させたのち、別働隊によって敵の兵器を内部から破壊するといったものだ。別働隊のメンバーは隠密移動に向いているであろうルナマリアの合体前のインパルス。その護衛であり、機動力の高いショーンのゲルググJ型。そして現場での咄嗟の判断を行えるようにする為にアスランのセイバー。この三機が別働隊であり、この作戦の本命部隊だ。
「この作戦で重要なのはインパルスの突破に関してだ。あの兵器を内部から破壊する以上、ルートは限られている。MSですら通れないルートだった場合、ルナマリアは単独でコアスプレンダーを使い、そのルートを通ることになる。俺とショーンはそれまでの護衛だ。敵部隊と遭遇した際はコアスプレンダーを守ることが最優先だ」
一方で、気を引く為の前線部隊もグループとしては二つに分かれる。正面からの強行突破と艦の防衛の二チームだ。シンとハイネは前者であり、クラウとアレックは後者である。レイはその両方をサポートする立場だ。シンとの連携を考えれば前者にすべきであり、機体特性的に見れば後者であるレイのレジェンドは結果的に両方のサポートになったのだ。
「この作戦の肝は時間といかに前線の部隊に気を惹かせるかが重要だ。途中で俺達が発見されるのは確実だろうが、タイミングというものがある。早すぎれば俺達は近づききるまえに囲まれる事になるからな。シン、頼んだぞ」
「はい―――」
力強く頷くシン。彼のその芯の強さは、猪突猛進という弱みであると同時に大いに強みとしても発揮する。だからこそアスランはシンを信頼しているし、シンもまたアスランの信頼に応えるべく頷いた。
「よし―――各自、作戦開始時間まで解散してくれ」
アスランがそうやって作戦を決め、暫く経った後―――新たな一つの悲報が届けられることになる。
◇
「敵部隊はどうなっている?」
アズラエルは一度目の砲撃が失敗してしまったことに苛立ちを感じるが、次があると判断し行動に移す。
「ハッ、ゴンドワナ級と思われる敵艦を中心に第一中継ステーションへと集結させつつあるようです。戦力はこちらが予想した以上に多く、その……正直次の発射に間に合うかどうか……」
兵士の報告はあまり良い状況のものではなく、口籠るがアズラエルはそもそも第一中継ステーションを切り捨てるつもりでいた為、気にしてなどいない。
「分かっておる。あの程度の戦力しか用意してなかったのだからな」
ドレイク級を中心とした
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