暁 〜小説投稿サイト〜
箱庭に流れる旋律
歌い手、メイドができる
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「分からねえのか?まあ、これで切り札は使えなくなったな!!」

 ルイオスが動揺したところに、逆廻君が思いっきり殴りかかる。
 その一撃はかなり重く、ルイオスは思いっきり吹っ飛ぶ。

「いいのか?このまま殴られっぱなしなら、ゲームはすぐに終わるぜ?」
「クソ・・・でも、対照的に僕の霊格はあがってるんだ!」

 そう言いながら、一つの鎌・・・おそらく、ハルパーだろう、を取り出し、逆廻君に振り下ろす。
 普通なら彼には一切通用しないだろうが、霊格を上げてしまったからか、逆廻君は少し余裕そうな顔を崩し・・・楽しそうな顔になる。

「ハッ、いいぜいいぜいいなオイ!!予想以上に楽しめそうだ・・・!!!」

 そこから、逆廻君は本当に楽しそうに戦っていた。
 一撃も逆廻君に決まっていないが、それでも逆廻君は楽しそうだった。
 まるで、少しでも自分に近い存在がいることを、喜んでいるかのように。

「GI・・・GYA・・・」

 どうやら、気付かないうちにアルゴールの霊格をほぼ削りきっていたようだ。
 “ペルセウスのテーマ”も終わったし、殺さないにしても、そろそろこのゲームでは再起不能なくらいにはしないと。

「続きまして・・・“剣の舞”」

 そのまま、大量の剣を放り込んだ倉庫を開きながら、ガルドとのゲームでも使った“剣の舞”を歌う。
 今回歌に込める意味は、あの時と同じ。よって、剣が、舞う。
 その大量の剣は、霊核が下がることによって脆くなったアルゴールを切り、貫き、最強種、星霊を倒した。

「これで、どうだ!」

 僕が剣を回収していると、ルイオス達のほうからそんな声が聞こえてくる。
 そちらを見ると、ルイオスがハルパーを構え、空から逆廻君に向かって突っ込んでくるところだった。
 そして、逆廻君はルイオスに突っ込むように跳び、足を後ろに引くと、

「ハッ・・・しゃらくせえ!!」

 ルイオスのハルパーを真正面から蹴りはるか彼方にとばす。
 そのまま二人は着地し、互いににらみ合うと、同時に拳を構え、

「来いよ、ペルセウス」
「負けて、たまるかあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 お互いの拳が交差し、頬に当たり・・・ルイオスが倒れた。

「ゲーム終了!FAIRYTALE in PERSEUSは、ノーネームの勝利です!」

 ふう・・・ようやく終わった。
 さて、逆廻君はこれからどうする気なのかな?

「さて、ゲームをクリアして“ペルセウス”の“旗印”を手に入れたけど、逆廻君はまだ何かする気が?」
「ああ。最初はアイツがつまらないやつだったら旗印を盾にゲームを挑んだり脅したりする予定だったんだが・・・」

 そう言いながら、倒れているルイオスを見ると、

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