潜入せよ!エバルー屋敷
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ないね」
「どーしたんだ?」
「あー・・・実はアイツ、病欠で」
「「「えっ!?」」」
困ったように笑うアルカの言葉に3人は驚く。
あの空気クラッシャーで元気の塊のようなルーが病欠とは・・・病気とは無縁そうな男だというのに。
「な、何の病気!?」
「元気になるんだろうなっ!?」
「病院には行ったの!?」
「いや、それが・・・」
アルカは言いにくそうに口を開けたり閉めたりを繰り返し、ようやく声を出した。
「食い過ぎちまって、腹痛で・・・」
その瞬間3人は黙った。
(あぁ・・・)
(ルーらしいな)
(あい)
声には出さず、3人はそれぞれ思う。
空気を変えるようにナツが1枚の依頼書を出した。
「さっそく仕事行くぞ!ほら、もう決めてあるんだ!今回はアルカも手伝ってくれ!」
「いいぞ。ミラとのデートの予定もねぇし、ルーがいねぇと仕事もしにくいしな」
早速ルーシィとアルカは依頼書を見る。
「シロツメの街かぁ・・・聞いた事ある様なない様な」
「ここって確かティアが盗賊団半殺しにした街だったはずだ」
「うっそ!エバルー公爵って人の屋敷から一冊の本を取って来るだけで・・・20万J!?」
「な!オイシー仕事だろ」
「確かにな・・・ん?注意事項・・・」
アルカがルーシィの手から依頼書を取り、注意事項を読み上げる。
「とにかく女好きでスケベで変態!ただいま金髪のメイドさん募集中・・・」
「は!?」
それを聞いたルーシィは油が切れたロボットのようにギギギ・・・と振り返る。
「ルーシィ、金髪だもんな」
「メイドの格好で忍び込んでもらおーよ」
「あんた達最初から・・・ハメられたーーーーっ!」
「星霊魔導士は契約を大切にしてるのかぁ。偉いなぁ」
「ひでぇーーーっ!」
そりゃそう言いたくもなるだろう。
そう泣き叫んでいたルーシィだったが、ふと何かを思いついたように振り返った。
「そうだ!ティアさんに頼めばいいじゃない。アンタ達、仲いいんじゃないの?」
ルーシィの提案に、3人は顔を青くして震えあがる。
ハッピーは元々青いが。
「おいおい・・・何言ってんだよルーシィ」
「ティアは今仕事中でいないんだよ・・・」
「いたとしても頼める訳ねぇだろ・・・金髪じゃねぇし、んな事頼んだら・・・」
「頼んだら・・・!?」
そのあまりの気迫に、ごくっと唾を呑み込むルーシィ。
「全治10年くらいの怪我!」
「それで治まるわけねぇだろ、確実に殺される」
「そこまではいかないよ、半殺しじゃない?」
「ど、どれでも怖いわよっ・・・!」
とにかく『ティア』には要注意という事を学んだルーシィだった。
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