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どっかの分隊長
いつ、人生を間違った?
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た。…いや。頑張ってもなにもあれはただの仲間の技量だったな。
たまたま新人がいなかったのが良かったのか、あるいわ良い兵士が集まっていたのか、俺の班の奴らは凄かった。それはもう、俺が班長とかやっているのが申し訳ないくらい凄かった。バッサバッサと巨人を倒し、俺の適当な指示に従いながらも、常に最善な行動をしていた。あれこそ本物の兵士というものなのだろうと関心したものだ。

しかしやはり意図的にそこまで交流をしなかったとはいえ、俺の指示で仲間が死ぬのは辛かったがな。
戦っている最中は感覚が麻痺して問題ないのだが、終わった直後、罪悪感と自己嫌悪におちいる。

ふとした時、一人になった時、暇になった時。戦いで死んだ仲間が皮も肉も無い骸骨になって、
『お前は俺が死んだのに、何故生きてるの。』
『俺達の死を何の役にも立たせれなかったくせに。』
『お前の命令のせいで俺は無駄死にしたんだ。』
『死んで死んで死んで死んで死んで死んで。』
と、ささやきかけてくるのだ。

勿論それは幻聴なのだろうが、最初殺した時から一生離れない俺の罪の罰だ。しかしそんな罪にさいなまれながらも、どこかの英雄のように精神強化もされず、ただただ俺は自分の無力を呪うだけだった。

そんな訳で、俺は本当に何もしていない。役に立たず、仲間の死に罪悪感をおぼえるだけ。

だからさ………終わった後「流石は班長!!」とか言って来ないで欲しい。いや、本気で何もしていないから。何か申し訳ない。苦笑いで流した。

こうして俺の情けない壁外調査が終わった……と、思いきや

俺は更に分隊長に昇格していた。

……お前等は、どれだけ俺の胃を痛めるつもりだ?













「隊長!左前に巨人接近!!15m級です!」

ゴツゴツしている大柄な男が、焦りながらも報告してくる。コイツは俺が班長の時から一緒の仲間で、例の凄いやつの一人だ。名を、ルイビルという。

「信煙弾はお前が打て。」
「了解!」

巨人が発見された印の赤い煙が発射される。それが、少し時を経てそれぞれの班から同色の煙が見えてきた。

あぁ。ちなみに何の悪戯か俺達は右翼“初列索敵班”である。一番死ぬ確率が高い場所だふざけるな。

「隊長、緑の信煙弾が発射されました。」
「あぁ。急ぐぞ。」
「「「了解!」」」

緑は方向を伝える弾だ。俺も同じ方向、南東に撃つ。

《あ………ぁ……………。》
「「「「っ!!?」」」」
「巨人接近してきます!」

わずかながら団長の判断が遅れたのか、巨人がこちら側に迫ってきていた。嗤っている様で嗤っていないその顔が、どしどしと近づいてくる。恐らく、この距離では馬でも逃げ切れないだろう。

「巨人、さらに急接近!!」
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