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みなかたパッチン
みなかたパッチン
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「南方さんのトラック。端に寄って」

○路肩(朝)
トラックの後ろにパトカーがとまってい
る。
警察官A(42)と警察官B子(21)がト
ラック荷台を凝視する。
慌ててドアを開け荷台に駆け寄る坂田、
郡司、相原。
警察官A「君、もうばれてるから出なさい」
  息を潜めている水元。
警察官B子「運転手さん。免許提示してくだ
  さい」
坂田「ひとなんていねえよ。路肩に捨てられ 
  てたマネキンだ」
警察官A「つなぎ着てるマネキンね。ワーク 
  ショップで飾ってたやつかな?」
坂田「そうだよ。ワークショップ田村に注意
  してくれ。立派な不法投棄なんだから」
警察官「毎回こういうふうに付き合わせてく 
るけど職務規定違反になるからやめてく
ださい」
坂田「のりつっこみさせるのはNGかい。わ
かったよ。じゃあ、おれら次の現場ある  
んで」
  警察官のもとをはなれる南方舗道の面々。
警察官A「もういいかげんにして。今日とい
う今日は切符切りますよ。まずは彼を下  
ろして、そしてあなたは免許みせて」
荷台を指差しながら坂田を罵倒する警察
官A。
水元は竹箒の側からゆっくり出て、あお
りをまたぎタイヤに足をかけてトラック  
からおりた。
警察官A「こきたないマネキンだ」
相原「そういう言い方すんなや」
警察官A「これは口が過ぎました。ごめんな
  さい」
  相原に向けて頭をおろす警察官A
相原「なんだよ。それ、空箱だな」
警察官A「最近は空箱だけでも値打ちがある
  らしいですよ。ファミコンのとか」
  自分のパーとグー何度もぶつける郡司。
郡司「相原さん。こいつやっちいましょ」
坂田「グンソクやめとけ。社長に迷惑かかる」
郡司のパーとグーを左のパーで上から包
む坂田。
警察官A「ナイスコンプライアンス。この世は
  コンプライアンスで出来ていますから」
  笑みを浮かべる警察官A。
水元「あのう、マッポさん。おとというちの
  店来ましたよね? そちらの人と」
  水元は警察官B子をパーで差した。
警察官A「ああ。あそこの息子か」
  × × ×
  (フラッシュ)
ちきんはーつ・四人イス席の壁側、激し
いディープキスをする警察官Aと警察官
B子.
  × × ×
水元「ハードコミュニケーションをなさって
  いましたね」
警察官A「場末の居酒屋にはプライバシーポリシーがないの? 心外だよ」
水元「うちの店はPマークはってないんすよ。
すいません。こないだから気になってい
たんですけど若奥様は指輪してないんで
すね」 
警察官B子「たっくんやばいよ」
警察官Aのうしろに立つ警察官B子は彼
の拳銃ケースを引っ張る。
 
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