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みなかたパッチン
みなかたパッチン
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いですね」
島崎「困ってたんだよ。吾川がこんなもの持
ってくるから」
× × ×
(フラッシュ)
島崎宅・玄関前(夜)
雨が降る。
T・逮捕前日
島崎「なんだよ」
吾川「これ預かってください」
  とクリアファイルを差し出す。
島崎「お前まさか」
吾川「そうです。まさかのブツです。宜しく
  お願いします」
と立ち去る。
島崎「おい」
× × ×
せんべいをぼりぼりかじる水元。
光春「シンパシーを感じたのでは」
島崎「感じてたかもな。あついは100%ヒ
ーローごっこ、こっちはジェラシーがか
なりまじってけどな。でも悔いてるよ」
光春「郵便配達員という現状をですか? あ
  れがなかったら今頃は課長ですよね」
島崎「そうだね。世間で言う正義は幻想、お
とぎ話だということをあんたちも自覚し
たほうがいいよ」
光春「自覚しても止まらないんです。もう動
きはじめたので。ゆうくん。落ちてる、
落ちてる」
カーペットに落ちたせんべいのかすを拾
う水元。
島崎「こんなので菜波の城は落ちない。これ
だけは言っておく」

○ちきんはーつ(夕)
  カウンター席。
  落胆する水元と光春のようす。
N水元「水元と菜波が談合をやった証拠はあ
の書類にばっちりと書かれていた。しか
し、警察はその書類を突き返してきた」

○(回想)ちきんはーつ(夕)
  T・10分前
  カウンター席。
  水元と光春。
  カランコロンと島崎が入ってくる。
水元「ちっす」
島崎「弾(たま)が戻ってきたぞ」
とクリアファイルが入った封筒を光春に 
渡す。
光春「万事休すか」
島崎「菜波から伝言だ。これで終わりならな
にもしない、これ以上やると君らだけの
問題じゃなくなる。だそうだ」

○ちきんはーつ(夕)
カウンター席。
水元、光春。
依然として落胆している。
光春「もうやめよ。チキンハーツでいいじゃ
ない。何が悪い」
とカウンターを叩く。
麻奈「あーびっくりした」
  麻奈がカウンターに姿を現す。  
顔をカウンターにうずめてから首だけ入
り口戸に向ける水元。
麻奈「なんでこの子死んだ蟹みたく口パクパ
クさせてるの?」
光春「ちょっと。いろいろと」
麻奈「なんかめんどくさそうだから。これわ
たしといて。こないだ来た事務の女の子
からね」
麻奈はUSBメモリーと手紙を光春に渡
した。
厨房奥に消えていく麻奈。
光春「ゆう君。これ見ていい」
  首だけ光春に向ける水元。
水元「手紙と何それ」
光春「USBだよ。談合の証拠かな。はい手
紙」
光春は手紙を滑らせて水元の顔の前に送
った。
水元「痛いよ。お前。なになに拝啓。すごい 
 丸文字
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