みなかたパッチン
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光春「闘う準備はできたのかい?」
児童「闘うって前から言ってるけどなんなの
それ」
光春「やられたらやり返すマングースだ。チ
ュウ、チュウ」
児童「ばっかじゃない」
児童の笑い声。
○南方舗道・事務所(朝)
入り口戸が開く。
水元「おはようございます」
坂田「恥さらしが来たよ」
事務所の奥に進む水元。
水元「なんすか恥さらしって」
南方がイスから立ち上がり水元に近づい
てくる。
南方「おはよう。水元」
水元「昨日は休ませてもらってありがとうご
ざいました」
南方「いかせなきゃよかったよ。みなかたパ
ッチン。指パッチン」
水元を睨みながら指パッチンをする南方。
水元「あれはメンバーが、でもすいません。
配慮に欠けてました」
南方「まあ。うちは一時的にパッチン卒業す
るけどね」
坂田「どいうことすか?」
○(回想)料亭みやび・お座敷
T・日曜の夜
対面に座り酒を酌み交わす南方と菜波。
かにやらうにやらがテーブル狭しと置か
れる。
南方「みやびなんてもう久しく来てないです
よ」
菜波「そう。来たかったら言ってくれればよ
かったのに」
南方「恐れ多いですよ。私なんてちきんはー
つがちょうどいいですよ」
菜波「アーケードの居酒屋でしょ。一度はい
ってみたいな」
首を横に振る南方。
南方「いけません。あそこは早い時間は下世
話な客、遅い時間は不倫カップルがたむ
ろしてる無法地帯です」
菜波「無法地帯はだめだね。下々の人はルー
ルに従わないとまわっていかないから」
南方「おっしゃる通りです」
菜波「うん、それでだね。今日は社長にいい
話持って来たよ。ずばり言うんだけど来
週の入札参加してよ」
南方「なんの入札ですか?」
菜波「オーバレイなんだわ。武玲亜(ぶれあ)
町との境のところ」
南方「でも機材ないし、坂田と相原さんしか
オーバレイやったことないですよ」
菜波「うちを下請けに使えばいいじゃない。
安く貸すよ」
南方「では、お言葉に甘えてやらせていただ
きます」
○南方舗道・事務所(朝)
南方「こういういきさつなんだわ」
と誇らしげに言う。
相原「なんか虫がよすぎるはなしだな」
坂田「あいさん。考えすぎですよ。自分のと
ころばっか儲かってるからうちに配慮し
たんだしょ。慈円のドンの気持ち素直に
受け取りましょう」
机の下でスマートフォンをいじるなつみ。
南方「水元の処分保留ということで朝礼おわ
ります」
水元「チェッ。わすれさられたと思ったのに」
○武玲亜町との境に近い町道
〈ON MY MIND めあり 慈円〉
という大き
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