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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick@03-3_なんで苗字を≪西折≫に変えたのか聞きたいです!
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ひどいもので、遺体の確認も
 難しい状態でした。燃え残った遺留品を少し持ってきたのですが・・・・」

「そうですか・・・・・」

小さな箱に入っていたのは信乃の荷物の一部。

玄関先で美鈴が受け取っていた。

後ろには美雪と美琴がいる。
すぐ近くにいるので話は聞こえるはずだが、救助隊の話では全く何の反応もない。

「本当に申し訳ありません。お子さんを無事に救助することができずに・・」

「いえ、人間には限界と言うものがありますから、そんなこともありますよ」

「・・・それでは失礼いたします」

空気に耐えられず、荷物を持ってきた男は逃げるように立ち去って行った。

「雪ちゃん・・・・えっとね」

美鈴は何と声を掛けていいのか分からずにいた。

「・・・・・信乃・・・」

力が抜けたように、美雪はその場で座り込んだ。

「信乃にーちゃん、死んじゃったの?」

「・・・・・ええ、救助隊の人でも無理だったみたい。
 飛行機に乗っていた人は全員・・・・」

「・・・・信乃・・・・・信乃・・・・・」

「雪ちゃん、気をしっかり持って。落ち込むと信乃も・・天国で」

「・・・ァ・・・ァァァァァアアアアアアアアアアアア!!!!!!?!?!」

「雪ちゃん!?」「雪姉ちゃん!?」

「アアアアrアアアァアアァァァアアaアア!!!!!!」

「雪ちゃん落ち着いて!! 美琴ちゃん救急車を呼んで! 早く!!」

「う、うん!!」




その後、救急隊員の鎮静剤により大人しくなった。

精神系の病院に運ばれ、様子を見ようということになったが
鎮静剤が切れると再び奇声を上げて暴れ出した。

医者も手を付けられず、鎮静剤を打つしか方法が無かった。

喉も大声のせいで3日目には潰れ、それでも声にならない悲鳴を
上げ続けた。

そんな状態が半月以上も続いていた。



医者がまともに処置を出来ないことに腹を立てた御坂美鈴は強硬手段に出た。

美琴も協力すると言ったが、不安定な美雪を小学生の美琴には見せられないと言って
美鈴は1人で病院に来た。

鎮静剤が切れて暴れている中、医者の停止も振り切って美鈴は美雪の部屋に入った。

半月前に見たときとまったく症状が変わらない錯乱状態。
素人の自分よりも専門家の医者に任せたようが良いと判断した自分に嫌気がさした。

だから、もう医者には頼らない。母親または姉として美雪を救うために
美鈴は脚を進めた。

「雪ちゃん」

「アァぁぁぁ・・・・・ぁ!!!」

「美雪!!!」

暴れる美雪を抑えるように正面から抱きしめた。

それでも暴れ続ける美雪。美鈴の呼びかけにも何も反応も示さない。

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