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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第54話 入学準備もトラブル続き 後編
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鳴》を発動され、そんな事を伝えられました。

(何時の話ですか?)byギル

(今日の朝食の後くらいよ。執務が始まる直前に、お義父様とお義母様に話したみたい。私達にもその後打ち明けに来たわ。家の人間は、全員彼女に同情的よ)byカトレア

 そんな話を聞かされれば、家の人間はイチコロだろうなと納得しました。

(では、武器製作を約束してしまったのですか?)byギル

(流石にそこまではしてないわ。ギルが武具関係の責任者をしているのは、既にアニエスに知られているし)byカトレア

 そうかも知れませんが、口添えぐらいは約束させられてしまったかもしれませんね。

(将を射んと欲すれば先ず馬を射よ……と言う訳ですか。今日の模擬戦の事はディーネから聞いて居たハズだし、残り時間(きゅうか)も少なくなり切り札を切って来たという訳ですね)byギル

(加えて、主が森に籠った所為で焦ったと言うのもあるのじゃろう)byティア

(じゃな)byレン

 それは仕方がないでしょう。良い武器で原作を迎えないと、私も死にたくありませんし。

「分かりました。父上。母上。早速始めましょう」

 私がそう声をかけると、父上が前に出ました。前回は母上からだったので、今回は父上からです。

「ギルバート。始めるぞ」

 と言う割には、先に攻撃を仕掛けて来ません。これはあくまで試験でもあるので、父上と母上は先のハンデ以外にも縛りがあります。それは父上が対メイジ剣術を、母上が対メイジ殺し剣術を試験してると言う事です。

 つまり父上は、自分から攻めて来ない。……と言う訳です。

「行きます」

 そう口にしながら、私は正面から父上に突っ込んだ。

「何!?」

 そんな私に、父上は驚きながらもカウンターを選択した。それを逆手で持った右小太刀で受ける。刀の背に肘を当て突進の勢いと肘の力で、父上の剣を無理やり押し返す。その時点で父上は、自ら後ろに跳び仕切り直しを選択した。こちらは左の小太刀による追撃が可能だからだ。

 だが、逃がす心算はない。そのまま追撃に入る。

「なっ!?」

 そして私の左小太刀は、着地した父上の咽元に突き付けられていた。皆が驚くのも無理はない。本来このタイミングと距離で、剣を突き付けることなど不可能なはずなのだ。それを可能にしたのは……

「それまで……ですね」

「ああ。今使ったのは、フライ《飛行》の魔法か。まさか地上の高速移動に応用するとは……な」

 本来なら父上を押し返した時点で、最低でも三つの動作が必要になります。@伸び切った体を元に戻す→Aダッシュの為に体を沈める→B左の剣を突きだしながら跳ぶ。ここにフライの魔法を絡めることにより、必要な動作を左の剣を突きだすだけ
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