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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第54話 入学準備もトラブル続き 後編
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、スカートから
鈍色
(
にびいろ
)
の何かが飛び出し、ヒュ――――ンと言う音があたりに響きました。
その正体の思い至った私は、目を閉じ耳をふさぎます。
目を閉じて居てなお真っ赤に染まる視界。体の芯まで響く爆音。
それが収まり目を開けると、父上の鼻先に鉄扇を突き付けるアナスタシアが居ました。
「目が、目がぁ――――!!」
父上が何処かの大佐みたいな事を言っていますが、今はそれ所では無いので放置です。アナスタシアの後ろに移動すると、思いっきり、頭に拳骨を落としました。
「兄様!? 何するの?」
「何するのじゃありません。近接戦の試験に飛び道具を使うとは何事ですか!! しかもその装備は、武器庫の隠し扉奥にある禁武器庫の物じゃないですか。何処であの扉の存在と開け方を知ったのですか!?」
「マリヴォンヌに教えてもらった」
あの変態は、本当に碌な事しませんね。(マリヴォンヌはギルと共同研究をしているので、禁武器庫の存在と開け方を知ってる)
「とにかく、そのエウ娘式魔導鎧(※)は没収です。カトレア。ティア。レン」
「はい」「「了解じゃ」」
アナスタシアが、館の中に連行されて行きます。アニエス(部外者)も見て居たのに、本当になんて事をしてくれたのでしょう。このバカ妹は……
※ エウ娘式魔導鎧
正式?にはエウシュリーちゃん式魔導鎧と言う。太腿を守るサイ・ガードと、火傷を防ぐ為の耐火布製ロングソックスが一セットになっている。スカートに隠れる事を前提に作られていて、当然の様に魔導砲を搭載している。スカートからミサイル……もとい魔導砲と言う、ある意味ロマンを叶える為に作られたネタ武装。マリヴォンヌとギルが、悪乗りして作った一品である。魔導砲の砲弾にはいくつか種類があり、今回アナスタシアが使用したのは、非殺傷前提のスタングレネード弾。ちなみに砲弾の種類により変わって来るが、魔導砲一発で数十〜数百エキューとんで行く。
その後、異変に気付いた領軍の人達が駆け付けて来て、その対応に追われる羽目になりました。当然その日の訓練は中止です。しかも、これだけのバカをやったアナスタシアは、一週間後に行われた模擬戦で父上と母上を投げ飛ばしアッサリ合格しました。
父上と母上はショックのあまり、引きこもり期間を延長しました。当然その分の仕事は、私に押し付けられたのは言うまでもありません。……納得行かない。本当に、納得行かないのです。
カトレアを道づれ(後の対価要求が怖いけど、背に腹は代えられない)にして、押し付けられた領の仕事(本日分)を終わらせました。そしてそのまま、疲れた体を引きずり自室へと戻るります。残念ながら明日も、朝から執務室に直行しなければなりません。食事も執務室で、まとも
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