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真・恋姫†無双~現代若人の歩み、佇み~
第三章:蒼天は黄巾を平らげること その2
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少なくなる一方だという。それは、シスターズの長女である張角はただの『あいどる』であり、黄巾党の反乱とは無関係というものだ。なぜかわかるか?」

 いきなり事の核心をつく問いに驚きを抱く。だがそれを表に出す事無く、男は淡々と応えた。

「そもそもの軍の設立と関係している『太平要術の書』を手に入れたのは張三姉妹ではなく、実際には長女と同名である、張角という老人だという事。その老人を殺して書を奪ったのが、張三姉妹を我らの棟梁と仕立て上げたのが、彼女らと共に挙兵した、大洪・楊鳳・白爵の三人である事。
 この二つの事実を鑑みるにだ、その老人共は古参の者達であるシスターズの『ふぁん』という存在を目障りと思い、彼らを始末していっているのだろう。なぜなら彼らは新たに軍に加入する者達にこう告げているからだ。『太平要術の書を手にしたのは張三姉妹であり、彼女等こそが黄巾党の首魁である』と。実際に支配している自分達の存在がバレてはやり辛くなるのだろう」
「うむ、正解だ。さすがは最古参の『ふぁん』なだけある」
「・・・よく知っているな、爺」

 三国志演義においては、張角は薪拾いの最中に南華仙人という人物より書を授かっている。その中には風雨を操り病を治す方法が記されており、彼はこれを使って太平道の始祖となる。やがて彼は腐りきった漢王朝に業を煮やして反旗を翻す。その彼の挙兵に合わせて兵を起こしたのが大洪・楊鳳・白爵という高齢の老人達であった。
 彼らは張角が持つ書には不老不死を実現する文書が記されていると考え、張角と同名の少女が、現代で言うところのアイドル活動を行っているのを聞き及び、老人である張角を謀殺して書を奪うと少女らを巧みに自分達の側に取り込んだのだ。そして書を使って賊軍の意識から老人の存在を消して、変わりに彼女らを『太平要術の書』でもって世を正す張三姉妹として、賊軍を率いる清涼なる者であると認識させた。瑞々しい彼女らはその活動と容姿も相まって賊軍のイコンとなるに至り、一層の団結力を得るまでになった。
 しかし書による洗脳を免れた者達、つまり姉妹の活動初期から彼女らを支える者達も存在しており、彼らは老人らの残虐非道さと狡猾さにうんざりしていた。彼らは賊軍内における反抗勢力となり、一部の過激派は綿密なクーデター計画を策謀する事態へと発展した。それらは早い段階で露見してしまったが、快く思わぬ三人の謀人はこれらを消さんと自らの暗部を派遣しており、賊軍内部では暗殺が蔓延しているのが常であった。つい先日も、男の友人が暗殺の餌食となったばかりであった。彼は男とは違い、武芸に秀でていないのが死因となったようなものであった。

「かかかかっ!当然だ。私は大陸一の占い師だ。私が覗けぬ者は何一つない。女子の恋心を除けばな」

 喉の奥を震わせて老人は笑う。髭面に寄せら
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