暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫†無双~現代若人の歩み、佇み~
第三章:蒼天は黄巾を平らげること その1
[12/12]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
でいく。
 残された曹仁は、どいつもこいつも碌なもんがいないという揺るぎない確信を得ていた。一体お前等はどこまで姉に心酔するのだと、彼は心底突っ込みたい気分であった。

「いやぁ、最後に凄い爆弾発言落としていったね、あいつ。さすがは馬鹿なだけあるわ。おっかないねぇー」
「・・・いつか殺す。必ず殺す」
「うは、こいつもおっかねぇ・・・」

 隣に跪いたままの女性の背中が、まるで地獄からの怨嗟を思わせるような薄暗いものに気付いて、曹仁は危機意識のままに部屋から撤退する。誰も居なくなった室内で、錘琳は鉄のような無表情で、しかし瞳には爛々とした怒りと嫉妬の炎を燃やしており、窓から練兵場の方を見る。早々とそこへ連れ出された相方が、七星飢狼に振り回されては強弓に狙い撃ちされるのを見て、錘琳は漸く溜飲が下がるのを感じた。

 かくして曹操軍の諸将らは一致団結してーーー薄汚い欲望が絡んではいたがーーー、来るべき乱世に向けての決意を固めるに至ったのであった。



[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ