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神器持ちの魔法使い
始まり
第04話 直々にお願いという依頼だとさ
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ライザーによって眷属達へと秋人の過去が明らかにされているのと同時刻。
秋人とレイヴェルはロイドの待つ客間へと向かっていた。

「お父様からの頼み事とはいったいなんなのでしょう?」

「さあ? 客間ってことはロイドさん以外もいるってことだろう。多分その誰かがロイドさんを通して俺達へ頼み事をするんだろ」

「ですわね」

「……着いたな」

客間の扉の前で一度身嗜みを整え扉をノックした。

「来ヶ谷秋人とレイヴェル・フェニックスです」

「ああ、待っていたよ入って来てくれ」

「失礼します」「失礼いたしますわ」

ロイドさんから返事が返ってくるとドアノブに手をかけた。
客間に入るとそこにはロイドさんの他に紅髪の男性とそれに控える銀髪のメイド服の女性がいた。

「ルシファーさま!? グレイフィアさま!?」

現・魔王『ルシファー』ことサーゼクス・ルシファーとその『女王』のグレイフィア・ルキフグスだった。
予想外の人物に驚きあわてて頭を下げたレイヴェル。
同じように驚きながらも頭を下げた。

「ははは、そんなに畏まらないでくれ。今はプライベートだよ」

そう言われ、促されるままに対面の椅子に座る。

「……では、サーゼクスさまにグレイフィアさま、お久しぶりです」

「ああ、久しぶりだね、秋人君、レイヴェル君」

「元気そうでなによりです、秋人さま、レイヴェルさま」

「あ、ありがとうございます!」

いまだ緊張気味のレイヴェルに変わって話を進める。

「……それで、ご用件はなんです? ロイドさんを通しての頼み事ということなのでしょ?」

「気付いていたのかい?」

「まあ。とはいえ、お二人が来ているとは予想外でしたが」

「そうかね。いやはや、やはり秋人君は優秀ですねフェニックス卿」

「そうでしょう。なんせあの二人の子ですから」

「コホン、ルシファーさま、フェニックス卿、そろそろ本題に方に」

笑いあう二人の会話が毎度のごとく家族自慢に発展しそうになったのを察してか、グレイフィアさまが促した。

「おっと、そうだね。―――では本題にいこう」

先ほどまでとは違い、真面目さを取り戻した。

「二人にはとある子の話し相手になってほしいんだよ」

「話し相手、ですの?」

「それなら妹さんやその眷属の面々もいるでしょうし……なぜ俺達に?」

もっともな問いに少し困った表情を見せるサーゼクスさま。

「……お二人は数か月前に起こった主殺しの事件をご存知でしょうか」

「もちろん知ってますわ。仙術を扱うことのできる元猫?の眷属が暴走して主を殺してはぐれ悪魔になったという……確かはぐれになったのは黒歌という名前でしたはずですよね?」

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