第四章
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アクルシオスは競技を観に競技場に赴いた、そして暫く観戦を楽しんだ。
ペルセウスはボクシングや駆け足に参加して素晴らしい成績を残していた、他の者はその彼に驚きの声をかけた。
「いや、凄いなあんた」
「ぶっちぎりじゃないか」
「どれだけ凄いんだ」
こう声をかけて褒め讃えるのだった、そして。
円盤投げの競技になった、ペルセウスはその競技も出ることにした。
アクリシオスもその彼を見ていた、だがアクリシオスは彼が赤子の頃にダナエーと一緒に流した。それで彼の顔を知らなかった。
そして彼の顔立ちの話も聞いていない、それでペルセウスが一切名乗りを挙げていないとなるとだった。
ペルセウスがここに来ていることを知らない、それでだった。
どの競技でも素晴らしい成績を残る彼を観てだ、こう言うだけだった。
「あの若者は凄いな」
「そうだな」
隣の席にいるテウタミデースも彼の言葉に頷く、今二人は共に貴賓席にいる。
「誰か知らないが」
「素晴らしい若者だな」
アクリシオスは彼が誰か知らないまま言っていく。
「名のある者か」
「どうだろうな」
「それで今はじまる競技だが」
アクリシオスは競技の準備を観ながら友に問うた。
「確か円盤投げだったな」
「そう、それだ」
「そうか、彼も参加するな」
そのペルセウスも観て言う。
「また素晴らしい成績を残しそうだな」
「そうだろうな、円盤投げでもな」
「競技は」
アクリシオスは心からこう言った。
「爽やかに汗を流すことはな」
「そうだな、健全な肉体も作るからな」
「だがここでな」
「健全な精神も、とはな」
「これが今一つそうはいかない」
アクリシオスはこのことは苦笑いで述べた。
「健全な肉体は健全な精神に宿るかし」
「そうなって欲しいな」
「全くだ」
こうしたことも話すのだった、そしてだった。
彼等はその円盤投げも観る、その中で。
ペルセウスは競技に入った、円盤を持ち投げる。
円盤はかなり飛んだ、それは普通の者では到底投げられる距離ではなかった。
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