第一章
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う」
遠山はこう言ってだった、奉行のその服を脱ぎ捨てて。
町に出た、その時の格好は遊び人のものだった。
髷も傾けさせて歩き方もガニ股にして如何にもという感じだった、その格好で歩く彼にお供をする与力が言った。
「あの、お奉行」
「おいおい、今はお奉行は止めてくれねい」
懐に手を入れて歩きつつ応える。
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