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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第11話
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こい。いたぶってやるものいい。殺すのもいい。ああ、シャルロットはあいつによく似ているから犯してやるのも良いな……」
そう言いながら笑うカルロスは、完全に悪党、又はそれ以上の何かであった。
◇ ◆ ◇ ◆
「くっそ!どうして倒せない!!!」
戦闘を開始して、はや四十分。周りはほぼ暗闇に支配されつつある。そんな状況に陥ってもなお、俊吾は攻撃を当て続ける。恐るべき対応力である。だが、未だ1機も落とせていない。
「普通なら、もうとっくに倒せてるはずなのに……。ん、普通なら…………?ああくそ、そういうことか…………!」
この時、俊吾は思い出した。ISの使用目的を。
開発初期、ISは本来宇宙空間での使用を目的とされたが、今は完全に競技用として使われている。だが、裏では軍用にも転移されていて、シールドエネルギーに使用用途によって差があるのだ。競技用は700。軍用は2000以上。ISのシールドエネルギーの上限はその国のISの開発度合いによって変わる。
このリヴァイブ2機は別に競技用でもなんでもない。まして、今回の襲撃の元手がデュノア社だ。シールドエネルギーの上限を操作することなど朝飯前だ。そして、デュノア社のシールドエネルギーの上限は2500。俊吾の3倍以上である。不利な状況が不利をさらに呼ぶという悪循環が出来ていた。
「もうそろそろ、こっちも体力的に辛いな……。こんな時、一夏みたいにワンオフ・アビリティがあればいいんだけどな……」
本来、ワンオフ・アビリティは
第二形態
(
セカンドシフト
)
で発動するが、たまに一夏のように
第一形態
(
ファーストシフト
)
でも発動するときがある。だが、ワンオフ・アビリティは発動は絶対ではない。こんな不確定要素に頼るわけには行かない。
「腹くくってラストアタックと行きますかね……」
このまま持久戦に持ち込まれたら完全にこちらの勝機はなくなる。シールドエネルギーも残り300を切った。ならば、特攻覚悟のラストアタックを仕掛けた方がマシだ。
俊吾は銃の残弾を確認する。全て銃が半分、又はそれ以下である。残弾的にも余裕は一切ない。相手のシールドエネルギーが残り少しと考え、俊吾はスナイパーライフルをコールする。スナイパーライフルの残弾は10。大切に使わなければ、直ぐに終わってしまう。
俊吾はスコープを覗く。このスコープはナイトビジョンモードがあって、暗くてもある程度見えるようになっている。スコープ越しに、相手の場所を確認する。二時方面と十一時方面に1機ずつ。挟み撃ちにでもしようとしているのだろう。俊吾は場所を頭に叩き込んで、ダガーナイフをコール。これは残り2本である。
一本ずつ、リヴァイブに投げる。近くの木に投げて、こちらが相手の場所を把握していると言うアピールを
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