常盤台中学襲撃事件
Trick45_全てを溶かす“情熱”さ
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熱風が届いていた。
「・・・本当に無茶苦茶だな」
「黒妻、覚えておくといい。
炎の道 (フレイム・ロード)は炎を操る道じゃない。
熱を操る道だ」
地面を走るときに発生する摩擦熱。それを操り最速を走る。
そして熱で生まれた空気を操り、新たな熱を生み出す。
それが炎の道 (フレイム・ロード)
「そして何より、炎の王の条件を持っている限りあいつは負けない」
「条件? さっきも言っていたな。なんだそれ?」
「諦めない、挫けない心。 いや、ここは“情熱”というべきかな。
≪炎の王≫に必要な絶対条件。
それは全てを溶かす“情熱”さ 」
信乃について言っているのに、なぜか自分の事のように嬉しそうに話す宗像。
そこには強敵などと生温く思えるほどの関係があっての気持ちだろう。
「“情熱”か・・・あいつにぴったりだな」
「位置外、こんな相手でも玖渚機関の全てを賭けて戦って勝つ自信はあるのか?」
『・・・・・ふん、そんな戦いなどは起こらない。
ニシオリは我が機関に組み込むのだからな』
宗像の言葉に位置外は少し遅れて答えた。
その返事にはいつもの覇気が無かった。
「さーってと。後始末に行くか。
あいつはもう動けないだろうからな」
黒妻の言葉に宗像も頷き、屋上から降りていった。
「あ〜、疲れた。
よかったよ、≪メギド・フレイム≫で壊れてくれて。
≪クロスファイア≫まで出すのは勘弁だからな・・・・」
技を終えて、信乃は地面にへたり込んだ。
メギド・フレイムで発生させた熱は“溶解する監獄”(バーニング・プリズン)で操作して
操縦席をギリギリで外し、パイロットの2人は(外部的には)怪我をせずにいた。
そして操縦席以外の全て、破壊した脚から頑丈なハサミ、堅い胴体、凶悪な砲台は
跡かたもなく消え去っている。
溶かすのを通り過ぎて蒸発させた。
人間の限界を超えた、太陽を使った技。
もちろん信乃も無事ではない。
球鬘との戦闘前に玉璽を開放して、脚に負担を賭けていた。
その後で玉璽の完全開放をした結果、
学園都市に来てから一番ひどい怪我が信乃を襲った。
脚だけではない。メギド・フレイムは全身を使って発動させた技。
疲労も限界を超えていて立つことも困難な状態にあった。
いや、意識を保つ事もギリギリである。
「つーちゃん、後始末よろしく・・・・」
『いいだろう。高貴なる私の・・』
そしてついには仰向けに倒
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