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仮面ライダー酒呑
巻乃一 アフロ店長と割烹と料亭荒らし
[1/6]

[1] 最後
時は江戸時代後期。
天下太平を謳う江戸の町に、ある日突然魔界より来たと豪語する一族が現れた。
彼らの名は、『魔道衆』。
人並み外れた妖力と獣の顔を持つ不気味な外見から、江戸の人々は彼らを恐れ…そして蹂躙されていった。
事態を重く見た江戸幕府は、京都で修陰陽道わ得た若武者を急遽召還し、魔道衆撃退を彼に命じた。
その侍…「田村忠邦」は、幼少の頃から体の内に酒呑童子の力を宿しており、十人の力持ちでさえ歯が立たない程の怪力を誇っていた剛の者なのである。
彼は酒呑童子の力を発揮し、立ち向かう魔道衆を一刀両断し…また式神や仙術を駆使して無双の活躍を果たし、ついに魔道衆の首領「九尾狐大将軍」を追い詰めるのに成功したのだ。
双方の戦いは三日三晩におよび、彼はついに最後の切り札…自らが酒呑童子の力と体内からにじみ出る妖力により鍛えたという霊剣「曽亜羅(そあら)」を引き抜き、とうとう九尾狐大将軍を討伐したのであった。
忠邦は首領を失い戦意を失った十名の生き残りに和解を求め、二度と悪事を働かない旨を証文に残し、魔道衆は江戸の町を去っていった。
江戸の町民達は魔道衆を討伐した田村をたたえ、彼を慕う者も後を 絶たなかったという。


そして現代。
欲望と野望が渦巻く大都会…東京に
、田村忠邦の意志を継ぎ酒呑童子の力を体内に宿した男が下町に住んでいた。
その男が営んでいる店…「田村精米店」は、今日も新米の注文が四方から飛び交い忙しく働いている。

そんなある日、一本の電話が精米店に入ってきた。
応対に出たのは、年にして15才のブロンドヘアーが美しい、背がスラッと通った優しい笑顔の少女であった。

「もしもし、田村精米店です。」
『あ、もしもし…「割烹 白糸」です。あの〜、一週間前に注文した「厳選コシヒカリ」は、一体いつ入荷するでしょうか?』
「厳選コシヒカリですか?それでしたら、 只今精米中ですので、精米が終わり次第大至急お持ちいたします。」
『そうですか、では店が10時に開店いたしますので…よろしくお願いします。』

少女は早速割烹から連絡があった事を知らせるべく、店の奥にある精米所に向かって走りだした。
足取り軽く店の裏にある中庭を走り抜け、店舗よりもやや大きめの古い民家を改造した精米所の扉を開け中へ入ると。

「…よし、今年の新米は上々の出来だ。これならいける!」
「これはおいしい…いけますよ、店長!」

店長と店員が精米された新米を釜で炊いて試食し、二人そろって会心の笑みを浮かべていたところに遭遇した。

「お父さん、白糸さんから電話があったよ 。厳選コシヒカリの納入、確か今日でしょ?」
「あぁ、わかってる。すぐにでも持って行くからちょっと待ってて。」
「うん!」

その店長…「田村 幸四郎」は、愛娘の美
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