第四十六話 狂瀾を既倒に廻らす
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一部が熔解し、ゲルググは後ろにマウントしていたビームバズーカを貫かれる。
『「グッ!?」』
互いに吹き飛ばされ、同時に衝撃から体勢を立て直す。しかし、追撃はフリーダムの方が一瞬早い。いかにマーレが優れたパイロットであろうとも、サードシリーズといっても過言ではないフリーダムとセカンドシリーズと同等レベルのゲルググでは性能差があり過ぎる。技量では現状五分程度―――しかし、だからこそ機体の性能が勝敗を顕著に分ける。
『これでッ―――!』
ビームサーベルが左腕を切り裂く。ヒート・ランスを器用に回して追撃を防御するが、このままでは落とされる。そう思った瞬間―――
『―――横からッ!?』
ほぼ密着していた状態で動き回っていた二機に、横から正確にフリーダムのみを狙ってビームが飛んでくる。一体誰が?そう思って横に居た先に居たのは黒のMS。クラウ・ハーケンの搭乗機、リゲルグだった。
「クラウか―――助かった。だが技術者がエース対決に割り込む気か?」
笑って助けられたことに礼を言うマーレ。そして、この戦いに割り込むのかと冗談めかして言ってみる。
『いや、そろそろ主張しないと忘れちゃいそうじゃない、君ら?俺の実力をさ』
忘れてたなんて言わない。そういえば機体の操作に関して異常に巧い使い方をしていたな、なんて言うはずが無かろう。クラウはリゲルグの機動力を生かしてフリーダムに真っ向からぶつかる。リゲルグは一応ではあるもののストライクフリーダムと同世代機だ。デスティニーやレジェンドと同等の機体。そういった面で見ればフリーダムとリゲルグは五分の性能を保持していた。
『さあ、始めようじゃない。狂想曲ってやつをさ!』
◇
宇宙から降り立ったポッドから三機の機体が現れる。ザフトとオーブの両軍には既に未確認のMSが現れているという情報は聞いていた為、彼らは警戒を強める。
『ふう、やはりうっとうしいな。地球の重力は―――』
『やれやれ、こいつは地上で使っておいて宇宙じゃ乗り換える予定だとか、余裕あるなウチは』
『逆だろ―――ウチにはパイロットに余裕がないんだ』
『ごちゃごちゃとおしゃべりしてる暇はないんだ。行くよ、野郎ども!ラクス様の為に!』
その三機はドム・トルーパーだった。一瞬、そのMSの系統から誰もがザフトの増援かと思ってしまう。しかし、それならば何故降りてきた降下ポッドは一つしかないのだ?
その答えは簡単だ。彼らという存在はザフトの戦力ではく、オーブを手助けするために少数の意志で介入してきた存在なのだから。
『『『ジェットストリームアタック!!』』』
三機のドムがホバリング移動をする。クライン派の手によって強奪
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