戦闘校舎のフェニックス
第19話
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痛ぇ・・・!!」
だが、それでもイッセーは沈まず、祐斗に蹴りを放つ。
それを下がって躱し、二人の距離は広がった。
「イッセー、魔力の一撃を撃ちなさい」
イッセーは戸惑いながらも部長の指示に従い魔力を集め手に集中させる。
そして、米粒大の大きさの魔力が出現する。
見た目こそすごく小さいがあれはまずい。
「祐斗!受けるな!避けろ!」
その言葉と同時にイッセーが魔力を放つ。
イッセーから離れた魔力の塊は米粒ほどの大きさから巨大な砲撃へと姿を変えて祐斗に向かっていく。
祐斗はすぐさま回避行動をとり砲撃を躱す。
イッセーの砲撃は目標を失い直進し、隣の山に直撃する。
ドゴオォォォンン!!
轟音と突風が吹き荒れ、砂埃も舞っている。
砂埃が晴れるとそこに有ったはずの山が消えてなくなっている。
「『Reset!!』」
その音声と共にイッセーは力が抜けたようだ。
「そこまでよ」
部長が終了を告げ、祐斗は木刀を下し、イッセーは倒れるように座った。
正直、ここまでとは考えていなかった。
仮に俺がイッセーの相手だった場合最後の一撃を防ぐ手段は持ち合わせていない。
あれは俺の防御を安々と砕き、俺を消し去るだろう。
まさに『神滅具』。神を消滅させることのできる力だ。
魔力の才能が全くないイッセーで山一つを消し飛ばしたんだ。訓練をし、使いこなせれば強大な力となる。
「さて、祐斗。どうだったかしら?」
「正直、最初の一撃で終わらせるつもりでした。ですが、イッセー君の防御を突破できませんでした。
二撃目も直撃させたのに、打倒せませんでした」
そういいながら祐斗は木刀を振り上げ、重力に任せて振り下ろす。
すると木刀は折れてしまった。
「魔力で覆って強化していたんですけど、イッセー君の硬い防御に耐えられませんでした。あのまま、続けていれば僕は獲物を無くして逃げ回るしかなかったです」
「ありがとう。そういうことらしいわ。イッセー。あなたは『自分が一番弱く、才能もない』って言ったわね?」
「はい」
「それは半分正解。ブーステッド・ギアを使わないあなたは一番弱いわ。でも、籠手の力を使えば次元が変わる」
部長は消し飛んでいる山を指さした。
「基礎を鍛えたあなたの力は莫大に増加していく神器の力の受け皿となった。前までのあなたなら13回の倍加には耐えられなかったはずよ」
ブーステッド・ギアは際限無く力を増加させることが出来るが、所有者の肉体がその増加に耐えられなくなる。そのため、増加に耐えられるように体を作っておく必要がある。
「ブーステッド・ギアは持ち主の力を10秒ごとに倍加させる。一分間力を溜めれば100倍を超え、今のは13回の倍加だから8000倍を超えているんだ。お前の力が1だったとし
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