第四十五話 混沌の闘争
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ルドルフは勝利を確信していた。相手の実力はたかが知れている。よくもった方ではあるが所詮は準エースクラス―――本物のエースである自分には役不足だ。そう感じさせていた。ギャンのスペックは格闘戦に重きを置いている。欠点として射撃武装が実弾兵装しか存在しないというものがあるものの、それが逆にアカツキとの相性の面で有利だった。
ヤタノカガミはビームを弾くことは可能だが、実弾に対しては通常の装甲と何ら大差ないものだ。PS装甲系統でなかった為に、アカツキは攻撃をシールドで受け止め、距離を詰められることとなった。そのアカツキが両端からビームが出ているサーベルを抜き出す。近接戦の強いギャンを相手に接近戦で挑もうとするその気概は十分だが、甘いと言わざる得ない。
「教えてやる、ここは僕の距離だ!」
放たれる連続の突き。その攻撃を前に敵はシールドで受け流すしか対処のしようがない。そのまま攻撃を続けることでアカツキは追い込まれていく。そうしてついに体勢を崩し、そのまま止めだと真っ二つにすると言わんばかりに上から振り下ろす。だが、アカツキも必死の抵抗とばかりにその腕に蹴りを入れて、そのまま反動で下がる。そうして背中からビーム砲を放ってきた。
「甘いぞ!今の僕は―――」
しかし、所詮は苦肉の策だ。ビーム砲をシールドで受け止め、ビームを受け止めながら突き進む。ギャンのシールドだからこそ出来る芸当とも言えるこの力技。今度こそ止めとコックピットに向けて突きを放った。
「阿修羅すら凌駕する存在だッ!!」
突きを放ち、勝ったと確信を持つ。だが、それは完全に油断であり、ルドルフは敵を甘く見積もり過ぎていた。
「何だと―――!?」
アカツキの動きが突如機敏になる。貫こうとしたサーベルを僅かに動くことによってアカツキの胸部の横をすり抜けるように突破した。ビームが触れるか触れないかの位置。ヤタノカガミというビームに対する耐性が高い機体だからこそできる無茶だ。
『私は、国を、オーブを守る!その為になら―――私は誰とだって戦って見せる!』
カガリがSEEDを覚醒させ、再び斬りかかったギャンのビームサーベルをカガリはシールドで受け止め、逆にサーベルで反撃する。ルドルフは当然それをシールドで受け止めた。だが、追撃するようにそのままアカツキはサーベルを回しながら反対側のサーベルによってギャンの足を切り裂く。
「そんな馬鹿なッ!この僕が!!」
敗北など認めるわけにはいかないとばかりにギャンはビームサーベルで再び攻撃を仕掛ける。しかし、ルドルフのその苦し紛れに近い攻撃はアカツキのシールドによって受け流され、反撃の蹴りによって吹き飛ばされた。
「クッ、この僕を、この美しい僕を足蹴にしただとッ……許さないぞ!」
アカツキに手痛い反撃をくら
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