第二部 文化祭
第25話 会いたくて
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。編入なんて、容易くできるものではない。
「あたしね……お兄ちゃんがアインクラッドに入学した後、全国剣術ジュニア大会に出場したの」
直葉に押し負け、俺は数メートル飛ばされ、傍にある樹にしたたか背中をぶつけた。
「あたしそこで、ベスト8に入ったんだ」
直葉は不敵な笑みを浮かべた。
「そしたらアインクラッドから勧誘されたわ。……あたしはお兄ちゃんに会いたかったから、喜んで編入したの。慣れ親しんだ公立中学を離れてね」
直葉は剣を鞘に収めると、こちらに駆け寄ってくる。未だ樹にもたれかかり、座り込む俺の横に手をついた。
「……お兄ちゃん、あたしずっと寂しかったんだよ」
直葉の眼には涙が滲んでいた。
「だってアインクラッドは全寮制だし、一度入学しちゃったらなかなか家に戻ってこれないし……。それでも夏休みとかくらいは帰ってくるだろうってずっと待ってたのに、帰ってこないし!」
直葉は俺の肩を掴むと、ガンガン揺らした。
「なんで帰ってきてくれなかったのよ!」
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