暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
戦闘校舎のフェニックス
第18話
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は難しいわ。格上の前で背中を向けて逃げるなんて、倒してくださいって言っているようなモノよ」
 部長の後に続くように俺が言う。
「逃げるのも戦術だ。逃げ回ってる間に仲間が援護に向かうこともできるし、下がって体制を立て直すこともできる。
 さらに言うなら、お前の場合は『赤龍帝の籠手』でブーストすることもできるんだ。逃げ回ることが恥だと思うなよ」
 状況として無理をしてでも戦わないといけない場合もあるだろうが、仲間の援護が期待できる状況ならそうした方がいい。
 一番なのは自分自身で撃破することだが。
「二人には逃げ時を教えないといけないわね。もちろん面と向かって戦う術もね」
「了解っす」
「はい」
 二人が返事をしたところで話が変わった。
「食事の後にお風呂に入りましょう。ここは温泉だから素敵よ」
 山奥の温泉か。秘境っぽくてなんかいいな。訓練の疲れを取るには良さそうだ。
 だが、入る前に言っておかないといけないことがある。
「僕は覗かないよ。イッセー君」
「除きは犯罪だぞ。イッセー」
 俺と祐斗がイッセーに釘を刺す。
「ちょ!お、お前ら!」
 俺たちの言葉にイッセーが焦っていると。
「あらイッセー。私たちの入浴を覗きたいの?」
 部長がイッセーに問いかける。イッセーに気まずい雰囲気が流れているが部長の更なる問いに激変した。
「なら、一緒に入るかしら?私は構わないわよ」
 な!この人は本気で言っているのか?
「朱乃はどうかしら?」
「うふふ、殿方のお背中をお流しするのはいいですわね」
 朱乃さんも乗り気だ!
 あれ?俺の常識がおかしいのか?今の女子はこういうものなのか?
「アーシアはどうかしら?愛しのイッセーと入りたい?」
「・・・」
 アーシアも顔を赤くしながら頷く。
 昨日お風呂で鉢合わせた挙句、間違った裸の付き合いというモノを教わっており、さらに部長に乗せられているアーシアはまぁ仕方がないだろう。
「小猫はいいかしら?」
「・・・ダメです」
 腕でバツを作って拒否を示した。
 良かった。これで小猫まで大丈夫だったら俺の常識が崩れる所だった。
「なら駄目ね。残念だったわねイッセー」
 部長もからかうように言っている。つまりこうなることが分かっていて言ったのだろうか。
 そうであってほしいところだ。
 拒否を示されて涙を呑んでいるイッセーは覗こうと思ったのだろうが
「・・・覗いたら恨みます」
 と小猫にくぎを刺されたため断念したようだ。
「イッセー君、僕と裸の付き合いをしよう。背中流すよ」
「うっせぇぇぇ!!!マジで殺すぞ木場ぁぁぁぁ!!!」
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