戦闘校舎のフェニックス
第18話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
大丈夫か?」
「・・・正直、大丈夫じゃないわ」
俺は今イッセーと向かい合っている。訓練内容はイッセーとの戦闘。
実戦経験がない同士、切磋琢磨ということで組まれたメニューなのだが、イッセーはその前の部長との基礎訓練で足が震えている。
ちなみに俺はその間、魔法の訓練をしていた。
「まぁ、この訓練はお前が逃げ回るための訓練としてるから満身創痍の方がいいのか?」
「せめて回避と言ってくれ」
そういうことだ。俺は少しで実践を積む。イッセーは『赤龍帝の籠手』の倍加時間を稼ぐ訓練。
俺にも攻撃していいのだが、今のイッセーが俺に攻撃できる余裕があるとは思えない。
「それじゃ、始めるか」
「少しは手加減してくれよ?」
「無理だな。実践経験のない俺が手加減できるとでも?」
きっぱりと言ってやる。事実だから仕方がない。
「よし行くぞ!」
「あぁ!ちくしょう!きやがれ!!」
そして俺たちは戦った。
アーシアが居て助かったと本当に思う。
◇◆◇
「うめぇ!!マジでうまい!!!」
夕食、この山で採れたであろう食材が並べられていた。
山菜、魚、イノシシの肉などなど。それらを持ってきていた食材と調味料で調理されている。
イッセーの言う通りかなり美味い。訓練の疲れもあってかいくらでも入りそうだ。
「うふふ、おかわりもたくさんありますからね」
朱乃さんが作ったようだ。
「最高っす、朱乃さん!嫁に欲しいくらいです!!」
「あらあら、困っちゃいますね」
イッセーが感想を言い、朱乃さんが微笑んでいる。
「・・・私もスープを作ったんですよ」
そしてイッセーの隣でしょんぼりとしているアーシアが居た。
どうやらこのオニオンスープはアーシアが作ったようだ。
こっちも美味い。
イッセーは学園の男子が見たら殴りたくなる光景をアーシアとしていた。
そして食事がひと段落したころに部長が問いかけた。
「イッセー、今日一日訓練してどうだったかしら?」
その問いに箸をおいてイッセーが言う。
「・・・俺が一番弱かったです」
「そうね。それは確実ね」
部長も随分とはっきり言うものだ。
「朱乃、祐斗、小猫はゲームの経験はないけど実践経験は豊富だから、感じをつかめば戦える。
朔夜は実践経験はないけど、基礎はできてるから実践経験を埋めればいい。
けど、イッセーとアーシアは基礎も実践経験もないわ。それでもアーシアの『聖母の微笑み』や、イッセーの『赤龍帝の籠手』は無視できない強力なものよ。相手もそこは分かっているわ。せめて逃げ回れるほどには力をつけてほしいわ」
「逃げるってそんなに難しいんですか?」
イッセーがそう聞いてくる。
「ええ、実力が同じくらいならともかく、格上の相手から逃げるの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ