暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
お遊び〜
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「・・・う・・・」

目を開き、俺は慌てて立ち上がる。

「ここは・・・!?」

辺りを見渡すが、ただ平原が拡がるだけだ。

「どこだ、ここ・・・」

そこで気付いた。周りには誰もいなかった。隣にいた咲も、支えていたはやても。


「おーい!!誰かいないのかー!?」

更にハッとなった。俺の身体が・・・

「元に・・・戻ってる?」

恋姫での身体・・・大澤 亮の姿だった。ただ違うのは・・・しっかりと擬音や迷切に葬解を身に付けていた。


「どうなってるんだよ・・・」

最早溜め息しか出ない。・・・どうやら気も魔力も元に・・・いや、増えてるか?

「二つの世界の分が蓄積されたのかな?とにかく動こう。立ち止まっててもいいことはなさそうだしね」


俺は歩き出す。何かないかと辺りを見渡し続けるが、見えるのはただの平原。景色に変化も見られない。


「・・・」


これじゃ砂漠を歩いてるみたいだ。人の気配もまったくしないし・・・いっそ真上に気弾を撃つのもイイかもしれない・・・そう思った時、殺気を感じた。

「っ!」

振り返ると・・・そこには数十人の鎧を着た兵士。

「・・・どうやらお話する空気じゃないな・・・」

全員が俺を見ている。殺気が籠った瞳で・・・だ。

「いいぜ、かかってきな」

兵士達が一斉に襲いかかってくる。俺は擬音を引き抜き、跳ぶ。

「まず一つ!」

剣をかわし、横一文字に切り裂く。すると・・・切り裂いた兵士が黒い霧になって四散した。

「(人間じゃないのか!?)っと、二つ!」


気を取られて注意が逸れたが、難なく回避して気を纏わせた蹴りで鎧ごと粉砕する。

「数が多い・・・!」

俺はバク転をして距離を取り、気を溜める。


「久々に行くぜ!猛虎獣衝撃!」

ドォォォン!!

半数の兵士が虎に呑まれ、消し飛ぶ。残った兵士を見て魔力と気を混ぜ合わせ、擬音に注ぐ。

「これで決まりだ・・・」

走り、すれ違い様に光の刃を叩き込み・・・砕け散った光の欠片が全ての兵士に降り注ぐ。

「鈴音罰殺斬!!」



ガァァァン!!

・・・遂に兵士は一人残らず、消滅した。

「ふぅ・・・にしてもなんだったんだ一体・・・」


闇・・・とは違うっぽいし・・・考えてても分からない。とにかく進もう・・・と思ったら・・・

「・・・ん?」

目の前に人がいた。いや・・・人と言うべきか、人形に黒い靄がかかってて辛うじて人っぽいと分かる程度だ。

「今度はなんだ・・・?」

そう呟いたら、二つの影は剣を構えた。

「!?」

そして・・・迷うことなく突っ込んできた。


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