第四十四話 黄金の輝き
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オーブは戦線を一度後退させ、ザフトの猛攻がカガリはやっとの思いで戦場にたどり着く。
「これ以上、オーブを撃たせて堪るか!敵の上陸部隊を叩くぞ!キサカ、ゴウ―――リゼル部隊の指揮はお前たちに任せる。私はムラサメ隊を連れてゆく!」
ロウが用意したデータに乗っていた機体リゼル―――ムラサメと同様に可変機能を持っており、武装の火力面ではムラサメを上回っている。しかし、機動力も高く、OSにリミッターが付いているという明らかにエース向けの機体だが、だからこそエース級のパイロットが乗れば、ムラサメは愚か、セカンドシリーズすら超えるとのことだった。(尤も、セカンドシリーズのパイロットが同じエース級ならその限りではないが)
この機体は元々はオーブの技術者であるエリカが資料を見つけ、ロウ達ジャンク屋に製作を頼んでいたらしい。本来ならばムラサメの後継機、或いは上位機としてもっと早い段階で完成するモノだったらしいが、ジャンク屋の方でも色々と事件が起こったため、延期していたようだ。
『わかった、カガリ。しかし、くれぐれも無茶はするなよ』
分かっている、とそう反論しようとしたが、これまで自分が全く分かっていなかったことを思い出し、その言葉を呑み込む。だからカガリは代わりに礼を言う事にした。
「ありがとう、だが―――後々の国を立て直すのはお前たちだ。お前たちこそ無茶をするなよ」
『カガリ……』
カガリは自分の運命に対して覚悟を既に決めている。国を戦火から守り抜いたら、自分が国に追うべき責任を全て負うと。だからこそ、自分がいなくなった後にオーブを立て直してくれる人間が必要だ。ユウナは個人的には好意を持てないが、政治家としての手腕を発揮していた。政治から逃げた自分よりもずっと。
アスランは言っていた。考えて行動しろと。だからこそ、国を守るため、オーブを守るために私は戦う。
「行くぞッ!」
『何だあれは?』
『敵の増援か!』
突如現れた黄金のMSに戸惑う両軍。しかし、アカツキと共にいるムラサメの識別コードがタケミカヅチ搭載機であるものからザフトは敵として、オーブは正体不明の味方として判断する。
「喰らえッ!」
アカツキのビームライフルであるヒャクライがザフトのMSを貫く。その様子を見てグフが接近戦を仕掛けようとする。それを支援しようとゲルググC型がビームキャノンを放った。しかし、アカツキは無防備にもそのビームを正面から受ける。
『やったか!?』
そう思ったのも仕方ない事だろう。ビームキャノンの威力は本来ならばMSは愚か、直撃を与えれば艦ですら落とせるのだ。だが、アカツキはその砲撃に一切のダメージを受けず、それどころかビームキャノンを反射して襲い掛かっていたグフを貫いた。
『何だと!?』
ア
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