第一部
第一章 純粋すぎるのもまた罪。
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「ナルトいつ受かったんだよ」
「えっへへーん! 俺ってば凄いだろ、ザマアミロー」
何がざまあ見ろなのがわからないが、すげーすげーと手を叩いてやることにして、マナは苺大福――ではなく紅丸と共に適当な席に座った。今日は班分けの発表があり、担当上忍とご対面をするらしい。
実力が均等になるようにという教師側のおせっかいによって成された班分けがイルカによって発表されていくのを聞き流しつつ、教室を眺めながら大体どいつと同じ班になるのかを推測してみる。
――つーことはつまり、アタシかナルトかが、もしくは両方が主席のサスケと同じ班か
とは言えサスケと同じ班になるのはどちらか一人だろう。サスケが主席と言えどドベ二人を一気に補えるはずもない。
案の定、ナルトはサスケと同じ班だった。
「七班、うずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケ」
ナルトはサクラと同じ班になれて、しかしサスケと同じ班になってしまい複雑なようだ。サクラにしてもサスケと同じ班になれて、ナルトと同じ班になってしまい複雑なようである。サスケは二人をどうでもいいと思っているような面持ちだ。
じゃーアタシはこいつか、とマナは斜め前の席を見やる。あやめ色の髪をおかっぱに近い状態にした少年――サスケと一、二を争っていた次席、一文字はじめ。といってもヒナタのように毛先が切りそろえられているわけではなく、天然パーマでふわっとしている。感情が顔に出にくいのか、はたまた隠すのが得意なのか、紫を帯びた灰色の瞳には何の感情もない。
「八班、犬塚キバ、日向ヒナタ、油女シノ」
この班は感知タイプ系で揃えてきたか。さらっとシノに視線を向けると、シノは素早く顔を逸らす。キバに視線を向けると、赤丸と共ににやっと笑いかけてきた。苺大福、ではなく紅丸がわん、と小さく鳴く。ヒナタは残念そうな面持ちでナルトの方を見つめていた。
「九班、いとめユヅル、狐者異マナ、一文字はじめ」
やはり一文字はじめとか。で、もう一人はいとめユヅル――白い長髪に黄色いカチューシャをつけた少年だった。余り関わりがないから印象は薄いが、確かいじめられっ子で、先生が彼に対するいじめについて長ったらしい説教をしていたのを覚えている。因みにマナは三分くらい聞いたところで教室を抜け出した。
「十班、秋道チョウジ、山中いの、奈良シカマル」
猪鹿蝶トリオ。この三人は一族絡みの付き合いであり、この三つの一族の跡取りは代々共にスリーマンセルを組んでいる。ちらりとそちらに視線をやれば、シカマルがめんどくさそうに溜息をつき、いのは嫉妬の視線をサクラに向け、チョウジはあいかわらずポテトチップスを食べていた。
それからイルカに各自の担当上忍を待つよう言われて早二分、ずばーっと教室のドアが開いた。
「第九班は名乗
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