暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第41話 指輪の秘密
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ん。……不穏な感じがしてな。外に出てみたんだが、男だと言う事だけしか判らなかった。……まぁ、ありきたりだが、フードを身につけてて、素顔までは、判らなかったが体型からは男だと判った。(……多分、例のだな)」

 リュウキはそのまま、視線をキリトの方にする。最後の方はキリトにだけ聞こえるように言っていた。そして、指をさす。

「……あの窓から逃げられた。 まあ、そのまま追いかけて、とっ捕まえようと思ったんだがな。こんな夜中に街中で、だったら近所迷惑から止めておいた。……あまり、他のプレイヤー達に迷惑はかけれない、だろう?」

 リュウキはそう言うと意味深にウインクをしていた。

「……ああ。そうだな。」

 キリトも頷いた。シリカにあまり不安を与えたくない、と言う思いがある事は、キリトにも判っていた。

「えっ……で、でもっドア越しになんて……ノックもありませんでしたし、声は聞こえないんじゃ……」

 シリカは、不安感は、そこまで無かったが、納得がいかないようにそう言っていた。そう、ドアを透過するのは以前にも紹介したように3つだけしか無い筈だから。

 だが、方法が無い訳では無い。 一応エクストラ・スキルだからこそ、シリカは知らないのだろう。

「……聞き耳のスキルだ。そのスキルをある程度上げたら扉越しにも訊く事が出来る。……そんな姑息なスキル、上げている奴中々いないがな……」

 リュウキがそう答えていた。盗み聞きをする為のスキルだ。確かにRPG系のゲームでは 便利なモノだと思うが、盗み、と言う名の付く行為は褒められたものじゃない。

「えっ……、でも何で? あたし達を……?」

 シリカは気になっていた。
 これまで……そんな事本当に無かった。いや……、ひょっとしたら、自分では気づいていなかっただけの可能性がある。何故なら、今までそんなスキルがあることさえ知らなかったから。

「……深く考えなくて良いだろう」

 リュウキは少し強張った表情のシリカにそう言った。

「そうだな。何かあるなら、直ぐに判るだろう。もういないみたいだし。大丈夫だ」

 キリトも笑顔に戻しシリカに笑いかけた。

「は……はい」

 シリカはその表情を見て、2人を見て凄く安心できた。不安感も吹き飛ぶ程である。

「ああ、そうだ メッセージ打つから、ちょっと待ってくれ」

 キリトはシリカにそう言うとメッセージを打っていた。

「…………」

 リュウキは、シリカの部屋の扉越しにもたれ掛かり、腕を組んで両目を瞑っていた。どうやら、見張りをしてくれているようだ。気配がすれば、直ぐに飛び出せる様に。

(――……ひょっとして……あたしが……安心できるように?)

 シリカは、そう思っていた。自惚
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