第0章 転生世界のチャイルドドラゴン
第4話 拾ったのは二匹の猫
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あたりも暗くなり始めてきたことだしな』
ドライグも賛成し、俺は家に戻ろうと足を進めると、
「……にゃぁ〜」
「……?」
不意にか細い猫の鳴き声が聞こえてきた。とてもか細くて普通ならば聞き逃してしまいそうになるが今の俺は龍通力のお陰で感覚が鋭敏になっているので聞き取ることが出来た。
俺は気になってあたりを探してみると草むらの陰に二匹の猫を発見した。黒い猫と白い猫でどちらも綺麗な毛並みをしていた。
なんだか二匹ともぐったりしていて体も汚れていた。白い猫に至っては血が滲んでいる。
俺が白猫に手を伸ばすと急に黒猫が起き上がって白猫を庇うように俺の前に立った。
「ふーーッ!!」
俺を威嚇するような声を上げ睨み付けてくる。自分もボロボロなのにも関わらず一歩もそこを動こうとしない。
そんな黒猫の姿を見て俺は安心させるように笑って、そっと黒猫の頭を撫でてやった。
「大丈夫。危害を加える気はないから。…な?」
黒猫はキョトンとしたような顔をすると、気持ちよさそうに目を細めた。そして糸が切れたようにまたその場にぐったりとしてしまった。
「自分だって限界だったろうに、それでもこの子を護ろうとしたのか。大した奴だな」
ぐったりした黒猫を両手で大事に抱えて白猫の方も同じように腕に抱く。
「待ってろ。必ずどっちも助けてやるからな」
俺のその言葉を聞いて二匹は安心したように俺の腕の中で眠ってしまった。
―――○●○―――
二匹の猫を連れ帰ってから一週間後。看病の甲斐あって二匹ともすっかり元気になり今では完全にうちの猫になっている。二匹を連れ帰った後父さんと母さんを説得するのは少し大変だったけど、何とか家で飼う許可を貰い、晴れて二匹は俺の飼い猫になった。
名前はシロとクロにした。…え?安直すぎるって?しょーがねぇーだろ!俺のネーミングセンスじゃこれが限界なんだよ!!
まあ二匹とも凄い尻尾立てて喜んでるみたいだったし、問題ないよな?
シロとクロを引き取ってからというもの、二匹とも俺に凄く懐いてくれてどこに行くにも必ずお俺の後をついてくる。二匹もお互いすごく仲が良くご飯を食べる時も寝る時も一緒だ。ちなみに寝るときは必ずと言っていいほど俺の膝の上で寝る。
性格自体は正反対何だけどな。
シロは大人しくてあまり手がかからないんだが、クロの方はやんちゃで悪戯好き。しょっちゅう何か悪さをしては俺が叱っている。
そんな二匹だが、本音を言えばどちらも可愛い。一緒にいるとなんか癒されるんだよな。
さて、シロとクロに
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