暁 〜小説投稿サイト〜
箱庭に流れる旋律
歌い手、ギフトについて知る
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中させて・・・普通の人には聞こえない音を放つ。
 ただし、普通の人には、なので聴覚の良い僕や獣のギフトを持つ(と思われる)リリちゃんには聞こえてしまう。
 だから、自分の周りに音の壁、のようなものを作り、その振動が自分に届かないようにする。まあ、まだあんまり大きくはならないから、リリちゃんを抱えたわけだけど。

「ふう・・・疲れた」
「あれ?奏さん、今何かしてましたか?」

 目的どおり、リリちゃんには聞こえていなかったようで安心する。

「まあ、ちょっとね。気にしなくて良いよ」
「そうですか・・・では、今度こそ案内を始めますね!」
「うん、よろしく」

 まあ、あの時ぶつけた音は、動物が不快に感じる音だ。
 本能的な部分にそんな音をぶつければ、恐怖で出て行ってくれるだろう。

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