D?but de ?trange.
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...っと。」
ライサは食事の済んだ食器類を洗いはじめる。
それも気にせずユーラは外へ飛び出す。
これから日が落ちるまで、石版とそれを読むヒントを探すのだ。
海岸へ出ると、少女が海を見ていた。
「お、エレーナ!」
ユーラは呼びかけたが、反応はなかった。
エレーナとユーラはいわば幼馴染で、小さい頃から一緒に遊んでいた。
シャリエ・エレーナという。
「おーい...?」
「うわっ!」
エレーナは驚いて飛び上がる。
「どっ...どうしたの!?」
「ごめん...ちょっとボーっとしてたんだ...」
「いや、見れば分かったけど...」
「ん〜....」
何か考え事をしているようだった。
「何を考えてるの...?」
「えっ?」
きょとんとした顔でエレーナはユーラを見る。
「えっ...?」
「え...?」
少しの間、沈黙が続いた。
しかし、場の空気に耐え切れず2人とも思わず笑い出す。
その光景はとてもほほえましいものだった。
「いやぁ...じゃあ僕はいつもの場所に行くよっ」
「うんっ、行ってらっしゃい!気をつけてねっ!」
手を振るエレーナに背を向け、軽く右手を揚げて走り去る。
そして少し岩場を歩き、洞窟へ入る。
洞窟の中は涼しくて、風が怪しい音を立てていた。
そこは薄暗く、入り口から遠ざかると光がなくなる。
そのためここに来るときにはいつも決まってたいまつを持ってくる。
でないと少し進めば真っ暗になってしまう。
ユーラはこの洞窟でたくさんの石版と、壁画を見てきた。
ほとんどの石版はここから持ってきた。
人はこないようなとても入り組んだ場所で、ユーラにとっては一人になって研究に没頭できる最高の場所でもあった。
「今日は少しだけ掘ろうかな...」
カバンを降ろして壁を見る。
彼はピッケルを手に取り、掘り進む。
この島の岩はとても硬いのだが、ここのエリアだけは柔らかいため、ユーラの力でも簡単に掘り進めるのだった。
しばらく掘っていくと、石版を見つけた。
「おっ、あった!」
ユーラはそれに手をかけ、引っ張った。しかし少しの力では動かなかった。
力いっぱい引っ張ると、石版は壁から抜けた。
しかしその瞬間、ユーラの頭に小石が当たった。
「ん...?」
ぱらぱらと天井から砂と小石が降ってくる。
「まずいっ...!」
そう思った瞬間だった。
大きな音とともに、天井が崩れた。そのせいで洞窟の入り口への道は閉ざされた。
「危なかった...」
今さっき掘り進んだところに駆け込んで、ユーラは間一髪岩
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