D?but de ?trange.
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「うわっ?!お姉ちゃん!?」
「まったく...貸して、やるから。」
「うんっ...」
そう言うとユーラはライサに木箱を手渡す。
「重っ...やっぱり運んで...」
「分かった、じゃあ料理の用意をしておいて?」
「言われなくても...」
そう言いながらライサは家の中へ入っていった。
「そんなに重かったかな...?」
箱を持ち上げてみる。
「うわっ、重っ!」
そう、重いのは箱だった。
「う〜ん...手で持っていっちゃおっと...」
ユーラは魚だけ取り出し、大急ぎで家に入った。
「じゃあ...って箱は!?」
「箱が重かったんだよ...」
「まったく...男のくせに力のない子ね...」
「ご...ごめんなさい...」
「いいの、じゃあここにおいて、ユーラは待ってて。少しかかるから。」
そう言うとライサは手早く受け取った魚をさばきはじめる。
ユーラはすることがなくなったので2階へ上がった。
建物も少し古くなっているので、階段を一段登るたびにぎしぎしと音がなる。
しかしユーラはその音が楽しくて、よく意味もなく上り下りを繰り返しているものだった。
椅子に座り、机に向かう。
「さて...ちょっとならできるかな...」
ユーラは趣味で島の様々なところから集めた石版のようなものの解読をしていた。
それは恐らくこの島の先住民が残したものであるが、実際興味のある者はあまりいないので誰も解読をしないのだ。
しかし彼にも特別な知識があるわけではなく、ただなんとなく集めた欠片を並べて繋げるだけだった。
「何が書いてあるんだろうなぁ...」
と、いつもこの石版達を見ては同じことを呟く。
その石版には絵のようなものもあった。
しかしその絵には人らしきものとよく分からないものが書いてあるだけで、説明は読めない。
「海から何かを引き揚げてるのかな...」
そうとしか見えない絵だった。しかし手がかりはそれだけ。
石版に刻まれたその絵はとても状態が悪く、あまり詳細には見えない。
「ユーラ〜っ!」
下から叫び声がする。
「今行く〜!」
石版をしまい、一階へ駆け下りる。
テーブルの上を見ると、豪華な食事があった。
「うわ...すごい...」
「ふふん、でしょっ?」
自慢げにライサが言う。
「朝とお昼の間だね。」
「ん、このくらいはなきゃね!」
そこには魚と共に今朝収穫された野菜の類も出ていて、テーブルを皿が埋め尽くしていた。
「いっただっきま〜す!」
食べ始めてみるとなくなるのはあっという間だった。
「ごちそうさまでした
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