暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick42_ケシズミになってから後悔してももう遅えぜアンタら
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奇妙な靴と 透き通るようなアオの眼』

「く!?」

信乃の無言はただ無視をしただけ。しかし矢率器にとっては肯定と同じだった。

「球鬘! 早くそんな奴を追い出せ! 僕はまだヤっていないんだぞ!」

矢率器は主の命令に背き、5メートル後ろに下がって距離をとった。

矢率器は悪くない。噂を全て鵜呑みにしたわけではない。
プロのプレーヤーとしての本当のが彼を下がらせた。生き残るための本能が。

「何を逃げているんだ! 僕のお楽しみは」

言いながら、信乃に体を向けて立ちあがる。
同時に、股を開くために掴んでいた、少女の足から手を離した。

信乃はそれを待っていた。

「え?」

キュモールと呼ばれている首謀者の視界は高速回転した。

「うぉーーー!? なんだ!? 何が起こった!?」

「ゴミ屑が可弱い女の子に触るなよ」

キュモールがいた場所には信乃が立っていた。
そしてキュモールは信乃に襟首を掴まれて倉庫の外に投げられた。

この間、瞬き一つの時間も空いていない。

「僕の邪魔をするんじゃない!! いいか! 僕はな! 四神一鏡の」

信乃は無視して上着を脱ぎ、何も着ていない少女に被せた。後ろで何かしゃべっているが
耳に入らない。

「遅れてごめん。ゴミ掃除はすぐに終わらせる。

 (おれ)だと怖いと思うから、(おんな)の人に助けに来てもらうからちょっと待っていて」

口の中に入れられた布を出しながら静かに語りかける。

その間もキュモールは叫び続け、矢率器は寒気を感じて迂闊に近づかないようにしている。

「本当に・・・・遅れてごめん」

最後に、本当に悲しい顔をした信乃を見て、少女は微かに口端を上げて頷いた。

『ニシオリ、高貴なる私から神理楽(ルール)へ連絡する。女の事は気にせずに戦え』

「了解だ。ついでに死体処理班の準備も頼む」

どこまでも淡白に、表情のない信乃はゆっくりと倉庫から出た。


倉庫の外へと歩き出し、途端に薙矢裏の殺気を感じた。

常盤台中学校の敷地ではない、2kmほど離れたビルの屋上から
投げるために投擲の体勢にいた薙矢裏を、信乃は睨んで止めさせた。

殺気を送ったわけではない。
薙矢裏は投げても無駄だと、無意味だと感じて手を止めた。

先程から兄が、何故攻めないのかと思っていたが、理解した。碧い眼を見て。


ビルから目を離し、目の前にいる球鬘とゴミ(キュモール)を信乃は見据える。

「なぜ常盤台を狙った?」

「そんなこと「うるさいな! 僕が愛でてあげるって言ったのに僕の姫君が断ったから
 僕とヤると幸せだという事を“体”で教えるために来たんだよ!!」

 キュモール様!? こん
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