暁 〜小説投稿サイト〜
環の理
鋼の錬金術師
地下
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たダ?」

 「今は行方不明だと」



 バズクールの坑道が崩れて以来、見つからないというのが現状だ。



 「困ったナ……」

 「まあアイツの事だ。しぶとく生きてるに違いない」

 「……そうだナ」

 「今は一人なのか?」

 「あア。ランファンとフーは機械鎧(オートメイル)技師を探してル」



 ……一応王族の端くれなんだから一人で行動するのは危険だろう。



 「エルリックの事だが……」

 「何か手がかりがあるのカ?」

 「中央に戻って来る事は間違いないわ。それで見つかりにくい場所で思いつくのはあの廃屋かしら」

 「その心得ハ?」

 「女の勘よ」

 「……それを出されちゃ反論できないネ」



 女の第六感というのは実に恐ろしいものだ。実際女の身になった私もそれ日々感じている。



 「これ持っていきなさい」

 「これハ?」

 「紙幣よ。あなた空腹で不法入国がばれたそうね」

 「うグ……」

 「三日分ならそれで賄えるでしょ」

 「すまなイ。さっきまで腹が減ってしょうがなかったヨ」



 ……ん?さっきまで?



 「そろそろ失礼すル。色々と迷惑かけてすまなイ」

 「お、おう」



 風の様に去ったリン。また逮捕されない事を祈るわ



 「さて、小腹がすいたから何か作ろう……か、しら」



 冷蔵庫を開けた瞬間、私は固まった。



 「あいつ……!」



 冷蔵庫の中身全部喰いやがったなーーーーーー!!

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