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環の理
鋼の錬金術師
地下
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 「貴方が侵入者ね?」

 「!」

 「それにしても合成獣(キメラ)にしては人間に近いわね。それに……きゃっ!」



 いたたた……管ばかりで足元が覚束ないわね。私は埃を払って立ち上がる。



 「あー……私もここには来た事ないから知らなかったけど妙な施設ね」



 周りには気色悪い人間みたいなものばかり。魂のない容器……かしら?ますます軍がブラックだって事を思い知らされる一品ね。



 「あ、あのー……」

 「何よ?今私は忙しいの」

 「俺はどうされるの?」

 「さあ?死にたくなければここを出る事ね」

 「迷子なんだよ!」



 迷子?情けねえ奴ねおい。



 「出口はあっちよ。分からなくなったら同じ合成獣(キメラ)に聞けばいいわ」

 「あ、ありがとう?」

 「グラトニーが来る前に逃げ切れるといいわね。奴が来ると喰われてしまうから」

 「……(ゾオーッ)」



 合成獣(キメラ)の顔が青くなって来てる。想像力は豊富の様ね。



 「じゃあ俺は逃げるぜ!」

 「はいはい」



 どうせ外に出てもこの場所はばれないだろう。合成獣(キメラ)のいう事なんて誰も信じないだろうし、騒げば軍に始末されるのがオチだ。態々私が手を下す必要はない。



 「だけどこの人間擬きは……」



 魂を入れれば痛みも疑問も抱かない最高の兵士が出来上がるのだろう。その入れる魂はどこから?



 「……そうか」



 戦場だ。今も続く国境戦や将来するであろう侵攻戦で死ぬ人間から魂を調達する。敵軍の兵士を強制的に味方に出来る、味方が死んでも死なない兵士に生まれ変わる、なんとも効率のいい方法だろうか。



 「……チッ」



 胸糞悪い話だよ全く。これを動かす装置に細工でもして帰りましょう。きっと近い内にこれを動かす事になるのだから。





 〜〜〜〜〜〜





 探索も終え、家に帰る。扉を開けるといつもの風景……の筈だった。



 「やア」



 私はゆっくりとドアを閉めた。再度、ドアを開ける。見間違いじゃなく、リン・ヤオがいた。 



 「閉めるだなんて酷いじゃないカ!」

 「……何故ここにいるの?」

 「ちょっと聞きたい事があってネ」



 それだけの為に不法侵入するのは如何の事かと思う。この時代のセキュリティは低いと改めて認識させられてしまった。



 「聞きたい事って何よ?」

 「エドはどこにいル?」

 「確かブリッグズ……北に行った筈。ただ……」

 「
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