第四十話 アストレイズ
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ラー・カライムやミネルバなどの艦隊が基地に補給と修理を行う為に着艦している間、クラウ達技術者陣は相変わらず忙しさだった。
「修理を最優先にしろ!新ユニットなんざ後でいくらでも取り付ける機会ぐらいあらあッ!」
マッド・エイブスがそう叫び、それぞれに取り付けられる予定だった装備よりも修理を優先させて各々は動いていく。勿論、開発主任であるクラウ自身も奔走しており、特にセカンドシリーズ機であるインパルス、セイバー―――そしてガイアの整備を行っていた。
「同じセカンドシリーズ機である以上、セイバーのパーツにも互換性はあるはずなんだ。いいね、格闘性を引き上げるための改良と修理を同時に行っておくんだよ!パイロットの要求にこたえきれない機体を戦場に出すなんて技術者として恥と言ってもいいんだからさ!」
アスランのMSの操縦技能にセイバーは要求に応えきれなくなり始めており、その為に格闘能力の高いガイアのパーツを流用させることでセイバーの格闘能力の底上げを行っていた。
面倒ではあるし、手間もかかる上に、失敗すれば修正に必要な苦労は余計にかかるがセイバーの性能を引き上げるために改修が行われる。こういった改修というものは大抵は現場でコストを抑えたりするために造られるものだろう。しかし、改良の為にガイア丸々一機分というコストを度外視したパーツを使用できる時点で改良と言えるものではあった。勿論、しっかりと計算を立てなければ改悪になってしまうのだが。
ガイアの背面に取り付けられた二門のビーム突撃砲をセイバーの肩部に取り付けられる。MAへと変形したさい、このビーム突撃砲は後方から上方、前方と百八十度回転が可能であるように設計される。勿論、MS状態でも肩から発射可能だ。理屈的には収束ビーム砲、スーパーフォルティスビーム砲、ビームライフル、ビーム突撃砲の計七射の同時攻撃が可能となった。
「問題はエネルギー不足が否めない事か……」
どれほどの装備を取り付けようともデスティニーやレジェンドと違い、セイバーはバッテリー式である。そのあたりのバランスを調整しなくては武装として役立たずのただのデットウェイトとなるのみなのだ。
後付け装備で核動力を使うのも手だが、用意が必要な分それもすぐにつけれるわけではない。何よりそう言った装備は宇宙でならともかく、地上だと出力を効率よく上げないとデメリットしか生まれない。
「主任、レジェンドの装備が完了しました!」
一方でレジェンドの方にも改良が加えられ、デストロイとの戦闘時における反省を生かしてレジェンドの近接戦用の装備が追加された。とはいえ単純に対艦刀を持たせてもバランスが悪くなるだけなので、ビームライフルからサーベルを展開できるように流用しただけだが――――――そうやって見るとビームシールド発生装置もサーベルに
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