第四十話 アストレイズ
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でもない限り不可能だろう。
「確かに、俺一人で出来ることは限られている。だが、俺達が最強の傭兵と呼ばれるのは俺一人によるものではないぞ」
『近づかせるかッ!』
確かに劾は強いが、サーペントテールの強みはそれだけではない。互いに信頼できる仲間がいる事もその一つだ。エターナルに近づいてきたグフが、急接近するイライジャのザクに不意を突かれビームトマホークで切り裂かれる。
『何だと!?こいつ、速い!』
ブースターウィザードを装備したイライジャのザクファントムは機動力においてはグフやゲルググB型をも上回っている。続けてそのまま脚部に取り付けたM68パルデュスを放ち、敵部隊を近づかせぬようにした。
『この野郎ッ!』
一機のゲルググがミサイルを放つが、イライジャは大きく回避せず、一部にのみ攻撃が命中する。しかし、命中したことは確かにも関わらず、イライジャのザクは傷ついていなかった。だが機体のカラーは大きく変化している。全身灰色だったザクの装甲の一部が真っ赤に変化したのだ。
『こいつ、PS装甲か!』
イライジャのザクはジンを使っていた頃からの彼の癖を取り入れて、一部の被弾率が高い部分にだけPS装甲が施されている。劾のブルーフレームのTP装甲とは違い、むき出しであり、付いている部分とそうでない部分はわかりやすいが、彼の技量と無意識の動作に対して、PS装甲を取り付けていない部分を狙うことは相当難しい為、殆ど問題はなかった。
『喰らえッ!』
肩のシールドとスパイクを取り外して、代わりに付けていた二門のビーム砲が敵を貫く。彼の才能はコーディネーターの中でも最低クラスであることに違いはないが、MSがジンしかなく、ナチュラル操縦用のOSなどなかったころからMSを操縦していたパイロットだ。その技量はトップクラスのエースと比べれば劣るが十分にエースクラスの実力を誇っている。
そうして劾とイライジャによる迎撃は続き、敵艦隊が撤退したのはMSが半数以上撃墜されてからの事だった。
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