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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!
血は水よりも濃く、憎悪は愛さえも凌駕する
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「がぁぁああ・・・ぐふぅ・・・」
苦しみに身を捩りながら目を覚ますと、そこは何の変哲の無い部屋だった。私はどうしたんだろう?
「起きたのか?」
誰?私に、こんな優しい声をかけてくれるなんて・・・!!?
「に、お兄ちゃん・・・?」
「どうしたんだ?まるで幽霊でも見たような顔しやがって。でもしっかり起きたな」
どうして・・・?今までのは・・・何だったの・・・?
「お兄ちゃんなの・・・?本当に私のお兄ちゃんなの・・・?」
「変な事いう奴だな、俺がお前の兄貴以外の何に見えるんだ?まっこれで満足か?」
ッ!!!それは・・・
「お兄ちゃん!!」
「おっと、全く甘えん坊だな。少しは兄離れって物を考えたらどうだ?」
「そんな事言わないで・・・私は一生お兄ちゃんと一緒に居たいの・・・」
「嬉しい事言ってくれるじゃないの。俺も嬉しいぜ、俺の」
「ジュラング様、ジュラング様」
「はっ!?」
目を覚ますとそこに広がっていたのは暗い色の土色の天井、頭を横に向けると部下がこちらを見ていた。身体を起こして周囲を見ると、先程まで居た部屋とは違った。本棚の変わりに様々な薬品がおかれている棚に、部屋に多く置かれているベット。今居るのが現実なのだと思い知らされる。
「私はどうなっていた」
「はっ、IS学園へGTロボを使用して侵入し炎覇龍によってGTロボが完全破壊されました。圧覚超過をも貫いてダメージはジュラング様へと伝わりました。全てのダメージが通る前に完全遮断を行った為にお命は何とか取り留めましたが」
「そう、悪いけど一人にしてもらえるかしら」
「はっ」
そういって部下は部屋から出て行く。ジュラングは改めて自分の身体を見てみる。雪のように白い肌と髪、まるで大きく実ったメロンのように大きな胸、そして、首から下がっている赤い宝石に鎖の様な物が付けられたペンダント、それを見たジュラングは心から安心したように溜息を漏らす。
「これが無事なら何でもいいわ・・・。でもあの夢、もう直ぐ実現出来るわ・・・。私なら、本当の私ならきっと出来る筈。だって・・・」
ジュラングの中にあるのはある者、自らが兄と呼ぶ者への愛のみ。それだけを糧に生きている。だが、その愛情はどす黒く、得体の知れないものに犯されてしまい酷く湾曲し、捻じ曲がったものへと変ってしまっている。唯一の兄との共通点はこのペンダントのみ。
「もう直ぐだよ・・・もう直ぐ私とおにいちゃんは一つになって・・・一生離れる事は無くなるんだよぉ、それはとても気持ち良い事。とても素敵な事。とても素晴らしい事なのよ?嗚呼・・・お兄ちゃん・・・一夏お兄ちゃん・・・私達は元々一つだったのに・・・どうして離れちゃったんだろうね・・・?」
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