第三十九話 続く闘争
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最早ヘブンズベースに残っている敵残存戦力は殆どないと言っても過言ではなかった。損傷しているデストロイが二機と大幅に数を減らしたMSや戦闘車両、沈みかけの艦。そのどれもがまともに戦闘を続けることなど出来ない。決着は時間の問題と言えただろう。
『捉えた、切り込むぞ!』
レイはこれまでのデストロイの動きを完全に把握して読み切り、攻撃を回避して出来た隙に付け入る。
『そこが弱点だろう!』
そう言って切り裂いたのは背面部に僅かに出ているジェネレーターだ。そこを零距離で突き抜かれ、デストロイのIフィールドシステムが沈黙する。
『沈め!』
Iフィールドを失ったデストロイはレジェンドの脅威になり得ないとばかりに背面の六基のドラグーンと腰の二基を回頭させ、一斉射撃を放つ。頭部、腕部、脚部、胸部と言った風に、次々と突き刺さるビームの連撃はまるでデストロイのこれまでの暴虐を裁く光のようだった。
『デイルや民間人を殺すような、こんなやつらを俺はッ!!』
残った最後のデストロイもルナマリアとショーンが押し始める。こちらに銃口を向けるエクステンデットも、それを作ったロゴスも許さないとばかりにショーンのゲルググJG型がデストロイにビームマシンガンで攻撃しながら、その機動力を生かし一気に後ろに回り込んで、隙を狙いビームサーベルで背面部を切り裂いた。
『貰ったわ!』
そしてショーンの攻撃に気を引かれたデストロイはそのままショーンを狙おうとして正面で防戦に回っていたインパルスに隙を見せる。その隙をルナマリアは逃すことなくエクスカリバーで切り裂き、頭部を切断した。それによってバランスを崩すデストロイ。
体勢を崩したデストロイの胸の砲頭部分をショーンはビームサーベルで使って貫く。質量自体も大きく、VPS装甲にも全くビーム耐性が無いという訳ではなく、Iフィールドが展開されていることから貫ききれないかった。しかし、それはデストロイのパイロットにとっては逆に不幸だっただろう。少しずつ下へと押し寄せてくるビームサーベル。徐々にコックピットに届くそれはまるで恐怖が形となって襲い掛かるかのような光景だと言えた。
『クソが!?コーディネーターが!宇宙の化け物風情が!!俺達ナチュラルを弄びやがってッ!死ね、死ね、殺してやッ―――!?』
ヘルメットが割れ、体中が焼ける熱さに苦しみながらも呪詛を吐く。爆発した機械類の破片が体中に突き刺さっており、痛みに苦しむがそれでもふり降ろされるビームは止まることなどない。
機体のコンピュータが破壊されたのか、デストロイは一切動かず、そして最後までその言葉が誰に届くこともなく最後はビームサーベルがデストロイのパイロットを抉れるように溶かしつくした。
◇
「で、目的地はど
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