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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
五十二話:とても苛酷な奴隷労働の現場で
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 ……頑張れ!諦めんな!

 超焦って、闇雲にムチを振るう、人間ぽいヤツ(魔物)。

「おい!こら!おいったら!聞いてるのか!聞いてたら、返事をしろ!!」

 ピシ!ビシ!ピシィッ!

「……」

 頑張れ!諦めんな!
 どうしてそこでやめるんだ!
 できるできる、絶対できる!
 気持ちの問題だ、頑張れ、そこだ!

「おい!おい!返事をしろ!してください!お願いします!!」

 人間ぽいヤツ(魔物)、半泣き。

「……」

 かなり気まずそうになりながらも、やっぱり言葉の出ないヘンリー。

 ……うん、悪かった。

「……ごめん、ふたりとも。もう、いいから。なんか、別の。考えよう」
「……力が足りず、申し訳ありません……」

 項垂れる、人間ぽいヤツ(魔物)。

 いや、君は、頑張ったよ。
 無茶振りした、私が悪かった。

「……すまん」

 かなりバツが悪そうに、謝るヘンリー。

「そんなに抵抗あると思わなかったから。私も、悪かったよ」

 良識派お坊っちゃまの恥じらいを甘く見てた、私が悪かった、ような気がします。
 城では王子様キャラ作ってたし、いけるかと思ったんだけど。
 素を晒したあとってなると、やっぱり違うんだろうか。

「うん、仕方ないよね……。できないものは、できないよね……」

 ずっと一緒に旅する仲間なら、あんまりできないできないでも困るけど。
 最終的には城に戻ってもらうつもりだし、下手に応用力高くならないでいられたほうが、いいと言えばいいのか。

「……待て。やる。やっぱり、やる」
「え?いや、無理でしょ。かなり頑張ってるの、見てたし。それで、ダメだったんだから」

 やっぱり、向き不向きってあるよね。

「大丈夫だから。やる。絶対、やる」
「いいって、無理しなくて。なんか別のキャラ、考えるし」

 怒鳴られても何されても歯を食い縛って淡々と働く、無口キャラとかそんなの。

 と、折角設定を練り直してる私を置いて、ヘンリーが人間ぽいヤツ(魔物)に声をかけます。

「すまん。もう一回、頼む」
「え……?」

 戸惑う人間ぽいヤツ(魔物)。
 うん、散々頑張ってくれたもんね、もうイヤだよね。

「いいから、ホントに。無理しなくて」
「いや!本当に、頼む!」

 私の顔色を窺いながらも、ヘンリーの熱意に押されて、再びムチを振るう人間ぽいヤツ(魔物)。

「は、働け!働かないか!」

 ピシィッ!

「……す、すみません!今、やります!」

 あれ。
 なんで、あっさり吹っ切れてるの?

「のろのろするな!さっさと、しろ!」
「はい!すぐに、すぐにやりますから!」

 しかも
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