暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜

[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「さて、ついでだしこのままアンダーウッドに行こうか。」

森を歩き、外門に向かっていた一輝は二人にそう提案する。

「白夜叉には報告に向かわなくていいのですか?」
「大丈夫だろ。そんなことよりも収穫祭に参加したい。」
「楽しそうだもんね、収穫祭!」

スレイブは少しばかり抵抗があり、ヤシロは肯定的。
この様子なら多数決で決定だろう。

ちなみに、残りの二人はいまだに気絶しており、音央は一輝が背負い、鳴央は一輝の腕の中だ。
一人で二人を運ぶのはつらいはずだが、一輝は何の問題もなく進む。

「それに、白夜叉からも急がなくていいって言われてるし。」
「・・・解りました。では、そちらに向かいましょう。」
「レッツゴー!」

そうして、一輝たちは心躍らせ、アンダーウッドに向かった。


が・・・

「・・・なあ二人とも、ブチギレてもいいか?」

そこは、巨人族であふれかえっていた。

「失礼ながら、マスターが本気で暴れるとやり直す、ということも出来なくなるかと。」
「そうだね。本人が戦うにしろ、伝説を召喚するにしろ、そうなるのは目に見えてるよ。」

今にも暴れだしそうな一輝を、二人のメイドが冷静に抑える。

「それにほら、あの黒い霧が巨人達を倒していってるし、すぐに収まるよ。」

ヤシロのいうとおり、黒い霧が広がり次々と巨人族を倒している。
それを見た一輝は・・・

「あれ、何かで見たな。えっと・・・ペストか。」

一輝はかつて魔王であったものの名前を思い出す。
そして、すぐ横にいる元魔王を見て、

「ついでだし、お前のお披露目もやっちゃうか。」
「?」
「雹の嵐で全部つぶしちゃおう。」

一輝の提案に、ヤシロは楽しそうな顔になる。

「待てヤシロ!あなたがそれをやっても危険なのに変わりはない!」
「大丈夫!あの群れがいる範囲に限定するし、巨人だけを貫くよう設定するから!」
「いや、それでも」
「やっちまえ、ヤシロ!」
「マスターもあおらないでください!」

スレイブが必死に止めるも、止まる気配はない。
そして、ヤシロは詩を唱え始める。

「 Le tremblement si fort au mois de Mai,(五の月に大いなる地震)
  Saturne,Caper,Jupiter,Mercure au boeuf:(土星は魔羯宮、水星、木星は金牛宮)
  Venus aussi Cancer,Mars,en Nonnay,(金星も巨蟹宮、火星は処女宮)
  Tombera gresle lors plus grosse pu’un oeuf.(やがて卵よりも大きな雹が降る)

唱え終わると、一輝とのバトルのときに比べれば低い威
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ