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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 C
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「二つ目は?」
「そうだなぁ・・・なら、これでいいか。」
あごに手を当て、悩んでいた一輝だが、何か思いついたようにスレイブのほうを向く。
「もし呪いが解けて、俺を認められたら、俺の剣になってくれ。うん、獅子王を抜くと無形物が使えなくなるし、普段から使う剣も必要だし、それでいこう。」
「私をもらうと?」
「何か別の意味に聞こえるが・・・そうなるな。それが俺の得って事で。」
スレイブは、疑いが消えた。
二つ目の理由は、本当にその場で考えたものだ。
でなければ、一輝は相当の演技力の持ち主ということになるくらい、二つ目は適当に言っていた。
「・・・いいだろう。お前を信じよう。」
「おう、任せろ。」
スレイブの体が一瞬で剣に変わり、一輝の手に収まる。
「本当にやるんだ?」
「ああ、やるよ。この命に代えても。」
「ふうん・・・じゃあ、私の破滅の物語をどう変えるのか、見せてもらうね?」
「どうぞどうぞ。」
一輝は、ヤシロとこんな会話をしているが、内心はそれどころではなかった。
一度深呼吸をすることで落ち着き、ポケットからギフトカードを取り出す。
「・・・魔剣の解呪、開始!」
一輝はダインスレイブを空高く、刃が自分のほうを向くように投げる。
そしてギフトカードを掲げると、、刀が最高点に達したところで、
「禍払いの札よ!我が願いは魔剣の解呪。汝らは我が望みに従い、剣に宿りし呪いを、全て喰らいつくさん!!」
今まで作ってためておいた、大量のお札を放ち、スレイブの呪いを取り除いていく。
さすがに、長い時をかけ、道具を人としてしまうほどの呪いは軽いものではなく、お札が触れた瞬間に朽ちていく。
ギフトカードの中には、億のお札が有ったが、それもものすごい勢いで減っていく。
「我が命に従い、我が願いをかなえん!」
一輝は、言霊をかけなおす事によってその働きを高め、少しでもその呪いを消そうとする。
そして、ころあいを見て一輝はお札の発射をやめ、その場に立つ。
剣は空から勢いをつけて一輝に一直線に近づき、そして・・・
寸前で人の姿になり、一輝に抱きついた。
「この反応ってことは?」
「ああ。確かに私の中に有った呪いは、全て消えた。呪いが消えるというのは、こんなにも、気持ちのいいものだったんだな・・・」
「それはよかった。解呪、おめでとう。」
「ありがとう。今日から新しい自分となる。よろしく、マスター。」
「おう。よろしく、スレイブ。」
一輝は、新しい仲間であり、心強い剣、“ダインスレイブ”を手に入れた。
「一輝ー!」
「一輝さーん!」
二人が落ち着き、一輝が自分の昔の服の中からスレイブに合うサイズのものを取り出し、着せたと
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