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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 @
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「じゃあまずは・・・この子からかな?」

ヤシロの持つ魔道書のページが一枚飛び、紙を中心に魔方陣を描く。

「そんな風に召喚するんだ?」
「うん。破滅の物語って暗い子が多いから、この中に引きこもってるんだ。」

そんなやり取りをしている間にも召喚は完了した。
出てきたのは黒い少女に真っ黒な羽が生え、顔にはギラギラと輝く複眼が二つだけ。
黒い長髪は触手のようにうごめき、腕の代わりに虫の足が六本。頭からは触覚が二本生えている。

「キモッ!」
「何なのよ、あれは!」
「人と蛾を足して二で割った・・・といったところでしょうか?」

三人の感想はこうだった。一見冷静そうに見える鳴央だが、実際にはものすごい震えているのでそうでもないだろう。

「まさかとは思うけど・・・破滅の物語って全部あんな感じなのか?」

黒い羽で飛び回っている蛾人間(?)を指差しながら一輝は問う。

「それはさすがにないよ。あんな感じの子もまだいるけど。」
「あんなのがまだいるの・・・?」

音央が露骨にいやそうにする。

「うんっ。あの子は三つのロアを足してあんな感じになってるけど、他の子は単体であんな感じかな。」
「三つと言いました?」
「そうだよ。倒せたらなにを足したのか教えてあげるねっ。」

魔王とのゲームだというのに呑気に話をしている。
気楽過ぎるだろ・・・

「さて、二人はあれと戦える?」
「「無理。」です。」
「だよな・・・行ってきます。」

一輝は足元に水を送り、蛾人間のほうに飛んでいく。

「えっと・・・こんにちは?」
「――――ッ!!」
「おわっ!!」

一輝が挨拶をすると、回答として触覚の間から電撃を放ってきた。

「少しぐらいはしゃべってくれませんかね!」

一輝の言うことを無視して電撃を放ち続けてくる蛾人間に、一輝は電撃を操って盾にし、攻撃を防ぐ。

「――――ッ!?」
「隙あり!」

蛾人間が驚いたので、一輝はためた電撃を撃って蛾人間の動きを止め、

「これで終わりっと。」

ただの日本刀で一刀両断にして倒した。

「へえ・・・一応、由緒正しいロアを中心にしてたんだけど役不足だったみたいだね。」
「まあ、相性が最悪だったのもあるけどね。で?あれはなに?」

一輝はバトル開始前に言っていた正体について聞く。

「『モスマン』と『飛行する魔女(フライングヒューマノイド)』、『サンダーバード』だよ。」
「それであんな見た目になったのね・・・」
「実際に人と蛾が混ざっていた、というわけですか・・・」
「ってか、サンダーバードの要素が電撃しかねえ・・・」

他の二体は見た目に出ていたが、攻撃には出ていなかったので問題ないだろう。

「さて、
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