暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
崑崙の章
第18話 「むにゃむにゃ……もう食べられないのだ……」
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……ほ、本日付で執務室の雑用を仰せつかりました、姓は(かん)、名は(よう)、字は憲和(けんわ)と申します! い、以後、よりょしゅくお願いしましゅ!」

 あ、かんだ……

「あ、ああああ……す、すいません! ど、どうも緊張するとかんじゃって……」
「あ、い、いえ……あのあの、わた、私こそ、ごめんなさい……その、丁寧な挨拶、痛み入りましゅ……」

 あう……私もかんじゃった。

「え、ええと……よ、よろしくお願いします!」
「こ、こちらこそよろしく、です。あぅ……」

 お互いが頭を下げてぺこぺこと……
 あぅ……

「……こほん。鳳統様。この坊主は、雑用係です。以前からおっしゃっていた竹簡整理と、仕分け専門の係がほしいとおっしゃっておられたでしょう」

 文官さんの紹介で、やっと思い出しました。
 そうでした……私も朱里ちゃんも、整理を担当してくれる人を頼んでいたのでした。

「あ……頼んでいた人ですね。そうですか、よろしくお願いしますね」
「は、はいっ!」

 慌てた様子の少年が、また頭を下げます。
 よく見ると、そんなに歳も変わらない子でしょうか?
 背丈は、私や朱里ちゃんよりちょっとあるかどうかです。

「じゃあ、すみませんけど……文官さんに仕事を教わってください。間違いだけはないようにお願いします」
「わ、わかりました!」
「では、私がお教えしておきましょう……簡雍と言ったね、こちらに来なさい」
「は、はい!」

 緊張した面持ちで、簡雍と呼ばれた少年が文官さんに仕事を教わっています。
 突然でびっくりしちゃったけど……真面目そうだし、仕事も早そう。
 これで少しは、整理が楽になるかな……?

「失礼します。鳳統様、例の開墾の件の竹簡ですが……」
「あ! ひゃ、ひゃい! 今できましゅ!」

 あわわわわ……すっかり忘れていました。
 い、急がないと〜!




  ―― 張飛 side ――




 はむはむ、もぐもぐ、はむもぐもぐ……

「張飛様、どんなもんでしょう?」
「うーん……ちょっと皮が固いのだ。もうちょっと水を多めにしたほうが、ふっくらで柔らかくなると思うのだ」
「なるほど……中のお味はどうでしょうか?」
「そっちは、もうまんたい、なのだ!」

 鈴々は、残っていた肉まんを飲み込むように食べるのだ。
 それを見たおっちゃんの顔が、ぱぁっと明るくなったのだ。

「そ、そうですか……よかった。なにしろこの料理を作るのが、初めてでしたので……食べたことのあるという張飛様が頼りだったのです」
「そだなー。肉まんは、鈴々たちがいた幽州あたりだと多いけど、南のこっちじゃあんまり見かけないもんなー」
「そうですね……まあ、小
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ